トップ級に偉い役職者に考えてほしい2つのこと

こんにちは。介護士のyooshです。

偉い役職の人が来た

うちの施設には、たま~にですが、法人の中でもトップクラス級にえらい役職の人が来ます。

(うちの法人にはいくつも施設があるので、トップクラス級に偉い人は日常的にはいません。)


そしてその人は、結構尊敬されていたりします。

聞くところによると、以前、うちの施設の立て直しを見事にやってのけたのだとか。

(僕は今の職場に入って13ヶ月くらいなので、詳細は聞いた情報のみです)


『施設汚い』『職員やる気ない』『利用者事故多い』のような問題を解決したとのこと。


他にも

『あの人の言うことはいつも正しい』

『職員の意見を聞いて、反映させてくれる』

と話す職員もいました。


とても素晴らしい結果を残した人なんだな。と思います。


で、そんな偉い人がたまに来るわけです。

あたふたする職員

で、そんな『偉い人が来る!』となると、施設内の役職者はあたふたするわけです。


法人の『トップ級に偉い役職』の人が来て、緊張したり、あたふたするのは当然の心理だと思います。


で、この心理状況が、役職者に『どういう行動を取らせるのか』と言うと、

・昼食を考える(『肉』『魚』『野菜中心』『最近ヘルシー志向らしいゼ』とか)
・昼食を他の職員に買いに行かせる
・お茶を用意するよう、他の職員に指示する(『熱い』『冷たい』『銘柄』『玉露いりか??』とか)
・お茶菓子を何にするか考える(『和菓子』『洋菓子』『あんこ嫌いやったっけ??』とか)
・他の職員に、お茶菓子を買いに行かせる
・お茶とお茶菓子を出すタイミングを考える
・お茶とお茶菓子を出すタイミングを他の職員に伝え、実際に出させる
・お出迎えとお見送りをする(役職者と、その辺にいる他の職員も。しかもエントランスでダラダラ喋っているので、長い!)


まあ、こんな感じでしょうか。

結構気を遣うわけです。

『相手のことを気遣う』それ自体は非常に素晴らしいことだと思います。

『相手の嗜好』を考えて、『相手が喜ぶことを提供しよう』とする行動は、きっと業務に生かせることと思います。

トップ級に偉い役職者に考えてほしい2つのこと

けど、トップ級にえらい役職者に考えてほしいことが2つあります。

1つ目は

『1人の法人内部の人間のために、複数人の職員の業務が止まっている』

という事実です。


『昼食買ってきて』

『お茶、お茶菓子買ってきて』

『もうすぐ来るから、一緒に出迎えるで』

『帰らはるし、一緒にお見送りするで』

と言い渡された他の職員の業務は『一時停止』です。


『人手不足』は介護業界の重要な問題です。
職員がきっちりと揃っていても、かなりタイトな人数で現場を回しているのが実態です。

『利用者さん』にかける時間もタイトなんですよね。

その中での『業務一時停止』は効率性という観点からは『良い』とは思えません。


2つ目は

『職員が間違った目標設定をしてしまう』

です。


介護施設なので、僕たちは『利用者さん』『その家族』『地域』に向けて価値を提供するのが仕事です。

そのために努力したりします。


けど、その努力、価値提供の相手が『法人内の偉い人』になってしまうと

『偉い人が喜びそうな何か』を『偉い人に』提供することに必死になります。


『偉い人が喜びそうな何か』=『利用者さんが喜ぶ何か』

『偉い人が喜びそうな何か』=『その家族が喜ぶ何か』

『偉い人が喜びそうな何か』=『地域が喜ぶ何か』


がいつも成立すれば良いですが、恐らくそうではないでしょう。

少なくとも

『偉い人に使う時間』=『利用者さんに使う時間』

は成り立ちません。

誰を見て仕事をするのか??

『誰見て仕事してんねん??』

とは、以前勤めていた施設のトップの言葉です。

そこでは、自閉症の人を支援することが僕の仕事でした。

なので、あくまで『自閉症の人』に最善の利益がもたらされるように行動することが求められました。

『時間』も『空間』も『自閉症の人』のために使われました。

結果、その施設のトップのデスクは圧倒的に狭くなり、椅子は自分で持ってきたキャンプ用の椅子を使っていました。

(まだ設立して7年ほどの小さな施設だったので、自分のための椅子とか買ってられないんですよね。ていうか本人もそこにお金をかけるつもりがなかったのでしょうが、、、)

『俺を見てんじゃねー』と言ってくれ

上司に気を遣ってしまうというのは、結構あるあるな心理です。

なので、職員は上司の顔色を見ながら仕事をすることになります。

上司は、そのまた上司の顔色を見て仕事をします。

基本的にずっと連鎖します。


なので、法人のトップには言ってほしいのです。

『俺を見てんじゃねー!利用者さんを見なさい!』と。

『見送りなんかいい!あなたの業務に戻りなさい!』と。

『お茶なんか持ってきてるからいい!利用者さんに価値提供してください!』と。


この『俺を見てんじゃねー』スタンスを持っていると、その下の役職者も(上司の顔色を見ている限り)『俺を見てんじゃねー』スタンスを持たざるを得ません。

だってそれが評価基準だから。

結果的に末端の職員まで『上司でなく、利用者さんとしっかり向き合うことで評価されるんだ』という気持ちが生まれます。

だってそれが評価基準だから。


上司の顔色を見て仕事をする人が多いからこそ、トップにいる人間のスタンスって本当に大事だと思います。

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