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「ガイアの夜明け」に出たことがあります。

古い話ですがTV東京の「ガイアの夜明け」に出たことがあります。
もう10年前の古い話ですが、テレビ東京で紹介されました。

当時の状況です。

【好調・楽天・・・ネット販売で不況を乗り越えろ!】
消費不況が深刻化する中、唯一好調なのがネット販売だ。
外出せずに欲しいものだけを吟味して安く買える。
消費者の生活防衛志向にマッチして市場規模は拡大の一途。
巨大ショッピングモール「楽天市場」を展開する楽天はこの12月期、
過去最高の売り上げを記録した。

こうした中、ネット販売に活路を見出そうと急きょ「出店」を決めた
企業も現れている。
福井県鯖江市にある「三興」は、偏光レンズの加工メーカー。
鯖江はメガネの産地として有名だが、
安い中国産との競争で鯖江のメガネ産業は壊滅状態に。
三興は、中国への輸出で生き残りを図って来た企業だったが、
それもこの不況で受注が急激に減っているという。
このまま手をこまぬいていては倒れてしまう――。
これまで小売りはしていなかった三興だが、活路を見出すべく
楽天市場に出店を決めた。

出店は2009年1月20日。時間はない。年明け早々、品川駅に三興の土橋
(61歳)が降り立った。
楽天出店のための勉強会に参加するためだ。

三興は、偏光レンズをフレームメーカーに卸すだけで、最終商品を作っていなかった。
だが、楽天出店のためにメガネを新たにデザインして売ろう
と準備していた。
ネット販売で、部品メーカー自らが小売り店を始めるのだ。

出店まであと1週間…。
休日も会社に出てページ作成をする土橋。
果たして間に合うのか?中小メーカーの生き残りをかけた挑戦が始まった。


テレビの取材がこんなにも大変と思いませんでした。
TV東京のクルーは3人が一組です。
ディレクター、カメラマン、音声が1チームで取材をします。

私の場合は新幹線が東京駅に到着して、列車から降りる姿から
撮影が始まりました。
品川シーサイド駅近くの楽天市場講習会の受講風景からでした。

メガネの産地、鯖江での取材も2回あり、
1度目はちょうど雪が降った後でした。
鯖江市の全景を撮るのに西山公園の展望台に登りました。

東京からの出張で、雪を予想していなかったのでしょうね、
足元の対策をしないままでしたので、スタッフは足元ビショヌレ状況でした。

その後に会社での撮影で、2階へ階段を上るシーンがありましたが、
カメラマンはスリッパを履かないで、裸足で続きました。
カメラマンの足音が入るのがまずいとのことでした。 

後で聞いた話ですが、東京に帰ってから彼は風邪をひいて
寝込んだそうです。 プロは大変ですね。

15分足らずの番組にどれだけカメラを回すのか?との印象がありました。
ディレクターは同じことを聞いて何度も撮影するのです。
しゃべりは素人ですから、良いと思われる言葉、場面を撮る為に何度もするのでしょうね。
良い経験になりました。

楽天市場のサイトは2009年1月25日には完成していました。
「偏光ワールド」がショップ名です。

ガイアの夜明けの放映は1月27日でした。ギリギリセーフでした。
鯖江はTV東京の番組は同時では放映されないので、様子が分からないままに
翌日28日を迎えました。
パソコンのメールを開くと、目を疑いました。
同じ文字列がパソコン画面イッパイに広がっているのです。
一瞬、ウイルスに汚染されたのでは?と思いました。
全て、注文と、お問合せメールだったのです。

まさか、そんなに注文が入るはずは無いと思っていたので、
驚きと喜びでした。
テレビの影響力は凄いものがあります。

そこから、予想外の発注をいただいたので、大慌ての商品手配、出荷と
嬉しい悲鳴の1週間が続きました。
ほぼ1か月間はこの騒動は続き、売り上げに貢献したことは
言うまでもありません。

私のTV東京の担当ディレクターはその後、カンブリア宮殿を担当され、
さらに、ニューヨークの支店長になられました。

TV東京平井さん

当時の状況は
今まで快調に売れていたレンズが、中国で似た偏光レンズが製造され、
価格が下がり、競争力が低下し、売上の前途が見通せなくなっていました。

会社の販売の一つは台湾、中国への輸出です。
もう一つは国内、主に鯖江のご近所へのレンズの販売です。
いづれもB2Bで、自社のレンズがどの様な商品になり、
どの様に売れているのか、その反応を知ることは難しかったのです。

見通しが立たない中、対策の一つとして、直接にユーザーに販売する事を
考えました。

第一には自社商品を作ります。
偏光レンズの扱いがメインですから、これの特徴を生かした商品と言うことで、
メガネの上に取り付ける前掛けと呼ばれるサングラスを企画し、生産を手配しました。

この商品はメガネに取り付けて、トンネルに入った場合は
前掛けサングラスを跳ね上げて使うといった優れものでした。
オプティカクリエーションの斎藤社長に、このフレーム部分の製造を
お願いしました。
その他にも何十点かラインナップを整えて、ショップを開きました。

メーカーが店を出すのは大変です。
素材メーカーだと、商品を作ることから始まりますから、
商品が店頭に並ぶまで長い道のりがあります。

メーカーが不得意なのは、商品にするために、
名称を決め、バリエーションを作り、商品仕様書、説明書、パッケージ、
カタログ、等々
することが沢山ありますが、普通はその経験がないのです。

商品が出来ると店作りに移ります。
リアルのお店を作るわけにはいかないのです。

必然的にネットでのショップになります。
ショップの出店形態を考えると、
単独店では集客に苦労します。
ショッピングモールの中では集客はある程度見込めますが、
モール内の競争と、出店費用と維持費がかさむ事があります。

私は、店作り(サイト作り)から、出店指導、広告、集金まで
一貫して仕組が整っているので、
ネットショップの素人には楽天市場が良いのではと判断して、
契約し、出店することにしました。

会社のホームページ作成の経験はありましたが、
楽天市場のサイト作り(店作り)は操作方法が楽天独自でもあり、
非常に戸惑いながら作った記憶があります。

前述したように、楽天市場の出店講習会に参加して学び、
後は、マニュアルを見ながら作業を進めました。

材料作り、写真、仕様、価格、商品説明、名称、等等、店作りと商品作りを同時に進行するのはなかなか大変です。

まあ、期限がきまり、することが決まると、
腹が座って、せねばならないと、何とかなるものです。

HTMLもある程度は知らないと、スムースに行かない事もあります。
そのたびに、ググって回答を得ました。

未知のモノ、知らないものに挑戦するのは大変ですが、脳の活性化には
非常に良いと思っています。
使わない脳の部分が動き出します。

商品企画はあらゆる方面の事象に敏感である必要があると思っています。
ということは、脳のあらゆる部分が動かないといけないのではと。
比喩ですが。

商品を作り、店を作り、お客様を呼ぶ、古来から人がしてきたことです。
今は複雑化していますが、品物を作り、人の気持ち、自分の気持ちを考えながら一歩一歩進むと、
何とか形になってくるものです。

とにかく、思って、考えて、始めることが全てです。
答えは自然と出てきます。
やればやった答えが、やらなければやらなかった答えが。

ガイヤの夜明けスタッフと

雪の鯖江で
TV東京の面々と、右側3人です。左側2人は私と家内です。
カメラマンは一時もカメラを手放しませんでした。
TVカメラは恐ろしく高いものだそうです。


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