海遊魚

初めまして。海遊魚と申します。気付いたこと、思ったこと、感じたこと、考えたこと、を気ままに綴っていきます。

海遊魚

初めまして。海遊魚と申します。気付いたこと、思ったこと、感じたこと、考えたこと、を気ままに綴っていきます。

最近の記事

海老の話

無類の海の生き物好き(いろいろな意味で)だが、海老も例外ではない。 以前ホワイトソックスというスリランカ産の真っ赤な可愛い海老を一度我が家にお迎えしたことがあるが、飼育がとても難しくお別れした後、申し訳なさから二度とお招きしていない。 食用に話を移すと車海老の加熱した時の甘みと食感が一番好きだが、生食するとその美味しさは他の追随を許さない、と私は思っている。(以下全てあくまで私個人の感想である) ひと昔ふた昔前には大正海老を母が日常的にさまざま調理していたが、今はその名

    • 【#色見本帖】わたしが地球に溶ける色

      遠い日の夏休み 父と母のふるさとの海 日がな海に溶けていた 泳いでいるという 感覚はなかった 地球に溶けている 海に戯れながらそう感じていた 全身でそう感じていた 指に触れる魚たちに 君たちも溶けているね そう話しかけた この海の色に出逢う時 わたしは地球にまた溶ける *三羽 烏さんの企画* 「色見本帖つくります」に参加いたします どうぞよろしくお願いいたします

      • 受信しない人

        自分語り 会話泥棒 マウンティング 共通するのは一方通行。 発信好き。 自分愛の強さというか。 聞いて聞いて! 私を知って知って! なのだろうな。 先日、初めてお会いした人との会話中 「私って下着にもアイロンかける人じゃないですか〜」(え、え〜どこに話を持ってくつもり〜) 知らんがな。 びっくりした。 初対面ゆえ、距離を縮めるため、ご自身にまつわる情報を惜しみなく与えてくださったにせよ、である。 そういう類の人たちはまず他人の話をあまり聞いていないし、真

        • 嘘つき

          キャンプ中交通事故に遭い、怪我をして以降しばらく遠退いているキャンプは長年、男女混中高同級生たちと行っていた。(過去拙筆"「大丈夫?」と聞く心理"でも触れている) 皆高校卒業以来ずっと会っていなかったが、いい大人になってから再会しまた遊ぶようになった。 10代の記憶のまま変わっていない仕草や言葉の数々をお互い懐かしく思う反面、会わなかった年月に変わってしまった部分があることに時々驚く。 そのキャンプ仲間ひとりの男子がよく嘘をつく。例えて言うなら息をするように嘘をつく。学

          ゲームを通して見えた友人のパーソナリティ_たかがゲームだけど

          数年前、友人から熱烈に誘われて、今からゲームかあと迷ったが、新しくゲームアプリを入れた。彼女はゲームサービス開始直後に始めた古参。 私はそのゲームアプリを全くの初見だったが、元となるゲームに昔夢中になったことがあるので、仕様は変わっていても、数多登場するキャラクターたちの名前やそれらの性質等々基礎知識?がインプットされており、慣れるまでにさほど時間が掛からなかったし、やるからにはと積極的に新たな知識を増やしていった。 自ずとゲームについて友人と話す機会が増えた。それはそれ

          ゲームを通して見えた友人のパーソナリティ_たかがゲームだけど

          色気のないちりめん山椒_嘘をつかず相手を傷つけない言葉について

          薄味が好き。 基本的に素材そのものの味を残した調理が好き。 両親が西の出身だったため薄味で育ったことが大きく関係していると思う。 私が作るうどんは母伝承丼の底が透けて見える。 昔、元カレにそれを"お湯うどん"と命名された。 お出汁はふんだんに引いてるからお湯じゃないんだけどな、と悲しかったが軽くツッコんで終わらせた。 その後、元カレのご実家に招かれ、お母様の手料理を頂きながら甘塩っぱい濃い味付けを好むお宅であることがわかったので、道理で私の作るうどんをお湯うどんと評さ

          色気のないちりめん山椒_嘘をつかず相手を傷つけない言葉について

          久しぶりに美味しい蕎麦がきが食べたい

          急にそう思った。 子どもの頃、いわゆるスナック菓子を私にぜったいに食べさせなかった母が、昔よく蕎麦がきや麦こがし(麦粉)をおやつに練ってくれたのを思い出す。 夏が終わり肌寒くなってくると人の温かさや優しさが恋しくなるのだろうか。 ひとくちに美味しいと言っても味覚も人それぞれだが、蕎麦の香りを最大限感じられる滑らかな蕎麦がきが食べたい。 改めて蕎麦粉の産地、挽き方、粒子の大きさを調べて自分の求める味を探す。 水かぬるま湯か熱湯か、そしてその分量や割合、椀がき、鍋がき、

          久しぶりに美味しい蕎麦がきが食べたい

          期せずして追い込み漁

          ずいぶん潮が引いてきたなあとのんびり浜酒していると浅瀬で何かが大きく跳ねながら泳ぎ回っているのが見えた。 どんどん潮が引いてきてその正体が露わになってきたのでジャブジャブと近づいてみる。 既に上半身完全に露出しながらそれでも必死に出口(なんの?)を探し泳ぎ回る魚との追いかけごっこが始まる。 なかなかに大きな魚であるが潮に乗り遅れて帰れなくなったのね。 ゴツゴツと足場の悪い海では人間が圧倒的に分が悪い。それでも狩猟本能に火が点きビーサンのまま指を切りながらも追い込み漁に

          期せずして追い込み漁

          交通機関のリクライニング問題_迷惑なんで上げてもらっていいですか

          リクライニングを倒す際、あなたは後部席の方にお声を掛けていらっしゃるだろうか? 私は毎回悩んでいるし、長年悩みながら正解が見つからない。 どちらかと言うとひと言お声掛けした方がいいんじゃないかという気持ちの方が少し優っている。 でも、いざその時になって後ろの様子をそれとなく伺った時、目を瞑っていらしたり、話し掛けてこないでよオーラを全身から発されていたり、PCや携帯、読み物を凝視していらしたり、見るからに作業中でいらっしゃるのがわかったりすると、お声掛けがご迷惑になるの

          交通機関のリクライニング問題_迷惑なんで上げてもらっていいですか

          生だこジェノベーゼ風

          私は感覚でしか料理ができない。 何を何gとか測るのが苦手。 閃きと勘と舌の記憶頼り。つまりは適当。 生だこを手にし、以前どこかのお店で頂いた料理の思い出せる要素を繋ぎ合わせて真似をした。 たしか吸盤も入っていたなあ。 いつも吸盤は唐揚げにするが、鮮度がよいので今日は私も入れよう。 吸盤には雑菌が溜まりやすいので爪楊枝で念入りに掃除をし塩で揉みよく洗い流す。 そう言えば両親の郷里では、獲ってきたたこを湯掻く際、緑茶の茶葉をひとつまみ入れていたなあ。 そんなことも思い

          生だこジェノベーゼ風

          また一人、私を下の名前で呼び捨てにする人が、いなくなった

          "ちゃん付け"で呼ばれることが年々減り "さん付け"で呼ぶ人が増えてきた。 そのどちらでもなく、下の名前を呼び捨てされることがめっきり少なくなった。 "呼び捨て" マイナス感情からの呼び捨ても実際存在するだろうし、"捨て"との表現を含むためネガティブな印象を受けなくもないが 多くは距離の近さ、親しみ、好意、特別な感情の表れであろうと思う。 一番に思い浮かぶのはやはり親。 単に用があって呼ばれる時、他愛のない会話をしている時、褒められる時、叱られる時。 今はその全

          また一人、私を下の名前で呼び捨てにする人が、いなくなった

          赤西君あなたにまた会えて

          昔はもっと頻繁に会えていたのに 諸般の事情によりほとんど会えなくなったね。 あなたは私を忘れていたでしょうけれど 私はあなたを忘れたことはなかったわ。 思いがけずあなたに再会できて あなたを見つけた瞬間人目も憚らず 思わずあなたの名を呼んでしまった。 思わずあなたに触れてしまった。 迷惑だった……よね。 でも本当に嬉しかったんだもの。 今宵あなたと。

          赤西君あなたにまた会えて

          自分の作品を他人の作品として目(耳)にすること

          昔ある時、ボイストレーニングレッスンを受けていた作曲家の先生に「歌詞ノート作ってるよね?ちょっと見たいから明日持ってきて」と言われ ちょっぴり高まる期待を顔に出さぬよう冷静に返事をし、次の日恐る恐るノートを差し出した。 数週間経った頃「じっくり見させてもらったよ〜なかなかよかったよ〜この調子で書いていってまた見せてね〜」それだけ言ってノートは返却された。 淡い期待はシャボン玉のように小さくプチンと音を立てて消えていった。 でも、まだまだ精進が足りないことは誰よりも自分

          自分の作品を他人の作品として目(耳)にすること

          ああ、哀愁の夜鳴きそば

          夜鳴きそば、もはや死語だろうか。 なんてことはない画像通り、いたって普通のあっさりした鶏ガラスープの醤油ラーメンのことだ。 だったら格好つけずに醤油ラーメンと呼べばいいじゃないかって? 違う違う そうじゃ、そうじゃな〜い 鈴木雅之さんのあの名曲の名歌詞が脳裏に流れてくる場面はかつて何十回とあったが、今も脳内再生中。 決して格好つけてる訳ではなく、言葉の持つイメージと言うべきか、同じものを食するにも違うのである。 ラーメン文化に造詣の深い方々、最初に謝っておきたい。

          ああ、哀愁の夜鳴きそば

          旬_考

          今季も大好きな黒いちじくをたくさん味わった。 小さい頃、母が食卓にいちじくを出してくれても正直なところ喜んで手を伸ばさなかった。 そんな私の様子を見ながら母は「あ。いいわよ、無理して食べなくても。でも心配だわあ。ビタミンB6もビタミンB9もあなたの身体に不足しないといいけれど……」 ビタミンB6?ビタミンB9? な、な、なにそれ…… え、私、具合悪くなっちゃうの? 私に好き嫌いが一つもないのは、今思うと母の作戦にまんまと引っ掛かっていたからだと思う。 大人になるにつ

          心優しきエレベーターガール

          1990年代以降手動レバー運転式エレベーターの自動化と共に百貨店(デパート)等のエレベーターからエレベーターガールが姿を消していった。 「上へまいりま〜す」 「下へまいりま〜す」 「次は6階までまいりま〜す」 制服に身を包み、真っ白な木綿の手袋をしたお姉さまがそんなアナウンスと共に手動レバーで操作するのを小さい頃憧れの眼差しで見ていた。 現在私の居住する集合住宅には元々実家があり、両親たちと住んでいたので新築以来今に至るまでずっと同じところに留まっていることになる。

          心優しきエレベーターガール