2022.11.13 青山学院管弦楽団 第121回定期演奏会
このnoteは、指揮者の栗田博文さんファン視点による感想である。
そんな感想を読んでみたいと思った人がいるなら、このまま読み進めていただきたい。
友人の感想などはブログに掲載してあるので、noteでの掲載は省く。
※誤字脱字があるのは仕様です🙇
■ 演奏された曲
シベリウス:交響詩「フィンランディア」作品26
グリーグ:劇付随音楽「ペール・ギュント」組曲 第1番・第2番(抜粋)
ベルリオーズ:幻想交響曲 作品14
アンコール曲:ラヴェル「妖精の園」
■ Twitterで呟いた感想
https://twitter.com/kaito_m3/status/1591756447431335937
■ 感想を一言でまとめるなら...
「先生としての栗田さんの指揮を目撃した」になるが、それだけでは「どの点が先生としての栗田さんの指揮」なのかが分からない。
それでは記録にならないので、次の項目で自分の感想を述べる。
■ 栗田さんの指揮について
プロオケ相手に指揮をする時よりも表情や動きが豊かだったのは、「楽曲の解像度を上げる為」だったと自分は推察している。
2022年5月に開催された東フィル主催の栗田さん指揮による「午後のコンサート」にて、「グリーグ:劇付随音楽 ペール・ギュントより」をオペラシティのP席から見たのだが、その時も表情や動きは豊かではあったが今回ほどではなかった。
経験豊富なプロ奏者に対しては、それぞれの要所で求めていることをサッと伝えれば欲しい音が直ぐにもらえる。
しかし、経験が浅い若き奏者に対しては「それぞれの要所で求めていることを伝える」だけでは伝えきれない。
よって、表情を豊かにすることで楽曲の解像度を上げ、こと細かく指揮する事で伝えたい内容を明確にしたのではないだろうか。
以下の動き、プロオケ相手では見られないだろう。
耳を澄まして全体の音を確認している表情
一人一人への目配せ
いつより力強い目力で訴えかける指示
抑えて欲しい時の左手による✋や🤫の動き
左手で胸をポンポンと叩いて何かを伝える動き
口パクでの指示
左手左腕を使ってのホールの奥まで音を飛ばして欲しい指示
幻想交響曲 Op.14 第5章で指の本数で「3.2.1」とカウントダウンした動き
これらの動きを目と鼻の先の距離で見れたのである。
そして、うまくいった時の栗田先生からの👍・ニヤリな笑顔😏・可愛い笑顔😊。※👍は、プロ奏者相手でも行う時がある。
これらの光景を見れるのは「最初で最後かもしれない」と思ったら、我の魂が肉体から離れても仕方ないと言える。目の前に広がった三途の川、今回も非常に綺麗であった。
話が逸れたので元に戻そう。
随所で先生としての動きをしつつも、いつも以上に楽曲を物語る表情と動きは圧巻であった。
特に印象に残っている表情は、雄叫びである。
その雄叫びは、楽曲と共鳴したことによる魂の叫びなのか...作曲家へ魂を捧げた叫びなのか...それは栗田さん自身にしか分からないことだが、これだけは言える。
今まで見てきた どの雄叫びよりも、心に刺さるものがあった。
動きに関しては、背中を後ろに反る通称:栗バウアー(イナバウアー)が印象に残っている。
後ろに反った角度、過去に見てきた栗バウアーの中で最も深かったように思う。理由としては、上着からベルトのバックル部分がチラリと見えたからである。相当 反っていないと見えないのではないだろうか。
栗田さんの ベルト バックル チラリズム が萌えポイントの人は、召されるのは間違いない。
指揮台に踏み込んだ音も今回は色んなバリエーションがあった。いつもの軽い音、どっしりとした音、連続踏み込み音、1日で色んな音が聞ける演奏会は滅多にない。
● 11.16 追記
パンフレットをじっくり読んだ結果、どうしても書き記しておきたいことが出てきたので追記する。
栗田さんファンとして、団長の「1990年の第57回定期演奏会にて ベルリオーズ 幻想交響曲 を振っていただいた歴史がある。約30年ぶりのコラボ。」の一文に反応せざる得なかった。
1990年といえば、栗田さんが1989年に指揮者デビューした翌年。
第57回定期演奏会は、若き奏者と20代後半の若き指揮者の魂がぶつかり合った...今回とは別の意味で、熱い演奏会だったのではないだろうか。
1990年の20代後半の時と、2022年11月時点の博文カンレキの時では、栗田さん自身の「曲の解釈」や「曲の解像度」等に多少なりの変化があるはずだ。
約30年という時の流れが指揮と引き出す音に、どういう変化をもたらしたのか...第57回定期演奏会の映像が残っているなら、第121回定期演奏会と見比べたい(聴き比べたい)と思った。
■ 最も印象に残った場面
栗田さんの息を吸い込む音が2回ほど聞え、タクトで空気を切り裂く音がハッキリと聞えたのだ。
息を吸い込む音、隣に居た友人も聞いているから間違いない。我々は栗田さんの「指揮者の呼吸」を間近で聞いたのだ。
タクトで空気を切り裂く音、2022年の初音ミクシンフォニー東京公演で聞えたような気がした程度の音は聞いたが、ハッキリ聞えたのは初めてであった。
■ 青山学院管弦楽団さんについて
Twitterでも呟いたように「若き音楽家の魂と円熟みが増している指揮者の魂が対話している熱量・魂がぶつかり合う熱量が音を通してビシビシ伝わってきた。
栗田先生の熱量に負けじと応える演奏、栗田先生の熱量によって引き出された音、プロの演奏では感じられない熱量と音が会場に溢れていて、我々の魂は震えた。
その証拠に終演直後、我々は放心状態になり、直ぐに立ち上がることができなかった。
こんなステキな演奏を聴かせてもらったのに、チケット料金は あの価格で本当に良かったのだろうか。パンフレットもプロ楽団の演奏会よりも手が込んでいて充実していた。舞台配置図も有り難い。
パンフレットの作り込み、舞台配置図、プロ楽団は見習うべきた。
数台のカメラを使用して記録映像を録画していたようだが、可能であれば全てのカメラの映像を良い値で買わせて欲しい。
■ 最後に
生で聴いてみたかった「シベリウス:交響詩「フィンランディア」作品26」と「ベルリオーズ:幻想交響曲 作品14」を栗田さんの指揮で、青山学院管弦楽団さんの若さ溢れるエネルギッシュな音で聴けて本当に良かった😭🙏✨
会場で伝えたかった気持ちを、ここで伝えたい。
ブラボーーー!!!最高の演奏を、ありがとうございました!(最敬礼
色々と書いてきましたが、先生としての栗田さんを見た結果、また心臓のど真ん中を射抜かれました💘仰げば尊死〜( ε¦) 0💖
「栗田さんとソウルトークした」という我々の幻覚は、曲が見せた幻覚だったのだろうか...
我の魂🌵は、まだ オペラシティ P席 中央付近 を彷徨っている...