ボクサーの収入をあげる方法
仕事をしながらボクシングをする、というのがほとんどのボクサーの常識であることを前回まとめました
本当にボクシング1本で生きていくには世界チャンピオンクラスの実績が基本的に必要になります
しかし、やり方次第では4回戦からでもボクシングで食べていくことも可能かもしれません
自分の考えをまとめていきます
最初に言っておきますが、1発逆転の大儲けの話をまとめている訳ではないです
○収入を上げるための手段
今はYouTubeというプラットフォームがあります
まもなく5Gの世界になるというのに、YouTubeチャンネルがないというのは会社がホームページを持たないレベルの非常識になるかもしれません
まず、YouTubeチャンネルを開設し定期的に動画を投稿していきます。これで動画再生数に応じた広告収入が入ってくることになります。加えて、以下の2つの目標を目指します
1.チャンネル登録者数1000人以上であること
2.過去12ヶ月の再生時間が4000時間以上であること
この条件をクリアすることで「スーパーチャット」の利用が可能になります。いわゆる投げ銭です。
これで試合動画、もしくは強敵とのスパーリング風景などなどをライブ配信することが可能になります
試合動画だけでなくても有名になればただのライブ配信でもやる価値は出てくるでしょう
またブログも副業としての選択肢ではありです
アメブロをやっている選手は多いですが、そうではなくサーバーを契約してドメイン取得し自分でサイトを立ち上げてブログで発信していくのもいいと思います
アドセンス収入やアフィリエイトでの収益が見込めます
もちろんこういったnoteを使っていくのもありです
先程話したスパチャをしてもらうためには自分という存在を知ってもらう必要があります
何者か分からない人にお金をくれるのはよっぽどのもの好きかお金持ちだと思います
自分をアピールするためにもTwitterやInstagramなどのSNSで選手自身の発信が必要になるでしょう
私の場合、スタバが大好きなのでスタバの新作を買っては毎回Twitterでアップしていました。自分が好きでやっていたことではあるんですが、「これでスタバでも飲んでください!」と激励賞をいただく機会が増えました
もちろんこれを狙っていた訳ではないですが、結果としてTwitterを通じてボクサーのアピールポイントが見つかった例なのかもしれません
○自己発信の大切さ
「○月○日に試合決まりました。チケット欲しい方DMください」
こういう投稿はよく見ます
しかし、これしかツイートしない選手もいます
それだけでチケットを買ってくれるのは友達くらいではないでしょうか
逆に自分が全く知らない選手がこのような投稿だけをしていたとしたらどう思いますか?
「よしチケット買おう!」となるパターンはほぼないのではない気がします
少なくとも自分は買いません
自分がどういう人間なのか
どういった思いでこの試合に挑んでいるのか
どういう経過を辿って試合にたどり着くのか
どんどんアピールしていく必要があると思います
YouTubeも含めればなお良いでしょう
試合までのストーリーを作ってアピールをすることで一般の人達の興味を惹かせれば良い訳です
「いや、自分はそういうことやらずにボクシングの力だけで人を集めるから」
こういった目標を持つのも勿論ありだと思います
しかし、そうなるにはオリンピックの金メダルからの世界チャンピオンかPFP4傑に入るレベルが必要になるのではないかと考えています。良い例が現代には2人もいます
「ボクシングは知らないけど村田諒太と井上尚弥は知ってる」
こういう人はかなり多いです
まさにボクシングの力で人を集められる存在だと思います
あのレベルなら細かい自己発信はいらないのかもしれません。しかし、真似したくても到達できるレベルではありません
○試合のレベルが高い=みんなが見たいではない
選手は競技力を上げることがもちろん第一です
しかし、選手が競技レベルを上げればお客さんが入る!これは少し違うと思います
「クオリティ=ニーズ」ではないからです
タレントの武井壮さんが言っていました
「陸上で日本一になったけど、全然稼げなかった」と
日本チャンピオンになっても食っていけない、というボクシングと似ています
加えて、こうも言っていました
「人が求めるものに価値が出る」
※ここでの価値は「収益」と定義しておきます
極端な話、タイトルマッチだろうがその選手を知っている人が少なければ、誰も求めてないので価値は生まれません
対して、4回戦だろうがその人を知っている人が増えてその試合を見たい!という要望が増えれば価値があるわけです
世界的に見ても、あのDAZNがYouTuber同士のボクシングの試合を中継した結果、DAZNボクシング中継の中でもトップの視聴数を獲得していることからも「クオリティ=ニーズではない」ことは明らかです
最近の日本の事例だと、横浜光ジムのA-Signが作った山口拓也選手のドキュメンタリー動画の反響が凄かったこともそうだと思います
彼は負け越しのB級選手ですし、ボクシングのクオリティは他の選手より劣ります。しかし、そのキャラクターと背景から視聴者の興味をひき、当日は視聴者の注目が集まった試合の1つです
もちろんドキュメンタリー動画が面白かったのもありますが、選手の背景を知る面白さとそれによる結果があの興行に詰まっている気がしました
○まず何かやってみること
ボクサーの収入は現状のシステムだとチケット収入に頼らざるを得ません
それだけで生活を成り立たせることが困難なのは残念ながらチャンピオンクラスの人達が証明しています
ボクシングだけで収入を確立していくには新たな経路を確立する必要があるのです
YouTubeやブログの良いところは、本人が練習しているもお金を発生させてくれる可能性があることです
さらにファイトマネーと違ってランクによっての収入上限はありませんし、ある意味、チャンピオン〜4回戦まで平等です
強い選手=動画やブログから収益が出るとは限りません。コンテンツの内容次第では4回戦の選手でもチャンピオンクラスより多くの収益が出る可能性はあります
試合のファイトマネーの様に一気に入ってくるお金+コンスタントに収益を上げてくれるものができれば、毎日仕事をしなくても良いかもしれません
週5日働いていたけど、週3回働けば十分になった!というだけでも大きな成果であると言えるでしょう
こういうことを言うと
「YouTubeの世界は甘くない。そんなにすぐ収益なんか出ない」
「ブログなんてもう流行ってない」
などなど言い出す人達が必ず現れます
そんなすぐに結果が出るならみんなやってます
例えば、ボクシングを1ヶ月もやっていない人が
「井上尚弥みたいなジャブ打てないんだけど何で?」
って真顔で言ってきたら大半のボクサーは呆れると思いますが、YouTubeやブログがすぐ儲からないと文句を言うことはそれに近いものがあると言えるでしょう
成果が出るまでコツコツと続ける必要があるんです
コロナによってボクサーがYouTubeを始めるパターンが増えましたが継続している選手の中には登録者1000人を超えてる人もいます
私も動画編集はやるので大変さは分かりますが、チャンピオンになる前の段階からボクシングメインで生きていきたいならそれくらいの作業はやるべきだと思います
結果としてチケット収入にもプラスに働くはずです
「いや、そんな動画編集とかブログとか正直だるい」という人は働きながらのプロボクサーを目指せばいいと思います
現に私はこういう手段を考えられても実行しなかったのはそこです。ボクシングでお金を稼ごうなんて思っていないからです
ただ、ボクシングで生活していきたい!
でも、業界が〜
プロモーターが〜
ファイトマネーが〜etc
現状に文句を言うだけで何もしないくらいなら今日提示した
・YouTubeチャンネルを作って週3〜5回の動画投稿
・サイトを立ち上げてブログを週3〜5回書く
・毎日SNSを使った自己発信をする
このどれかでもやってみたらいいと思います
1人では無理だ…という人は何人かでチームを作るのもありでしょう
業界が変わるのはきっとかなり時間がかかるor出来ないと思います
誰かが変えるのを待つのではなく選手から行動して変えていかないといけない、なんて思うと同時に協会やジムも選手と話し合って収益を上げていく方法を考えられたらなーなんてただのボクシング好きな男は考えたのでした
それではまた