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#エッセイ
飼い慣らされたハヌッセン
物語を書く端くれとして、また純粋なイチ視聴者として面白そうなテレビドラマを探す習慣のある僕だが、この夏最も惹かれたのがTBSで放送されていた『笑うマトリョーシカ』だ。
原作は早見一真の同名小説。名門高校の同級生として出会い、その後将来を嘱望されるほどの政治家になった清家一郎と、彼の有能な秘書として傍に仕える鈴木俊哉の奇妙な関係を描く。原作では清家が主人公だが、ドラマでは鈴木周辺を取材していたジ
諦点観測の毎日も、きっと悪くない。
「諦めが悪い」の対義語として、「諦めがよくなった」という物の言い方は存在するのだろうか。
もしくは「往生際が悪い」の対極として、「去り際が美しい」。もしそのような相反関係が成り立つとしたら、僕の近況は実に諦めがよくなったし、手前味噌ではあるが去り際も美しい方なのかもしれない。
最近、「諦める」という言葉が頭の中をぐるぐる回っている。
以前校正を勉強していたこともあり、私室の机上にちょうど広辞苑