デビッドボウイ異論〜グラムロックはプログレだった!
最初に断っておくが、私はデビッドボウイやグラムロックについては詳しくない。
T REXやロキシーミュージックについても然りだ。
リアルタイムではファッションやスタイルに意味はあっても音楽的にはさほど意味ないだろうとスルーしてたのがこのジャンル。
ところが今世紀になってからぼちぼちと聴いている。
なかでも気まぐれで買ったデビッドボウイのロウから始まるベルリン三部作は妙にお気に入りで聴いている。
この時代はロバートフリップというキングクリムゾンの総帥とそのフリップと後にコラボするブライアンイーノというロキシーミュージックのキーボード奏者が重要な鍵を占めていた。
グラムロックで宇宙人を演じたボウイはR&Bをとるボーカリストへと変身し、70年代後半さらにドイツ指向へと至った時期である。
LPレコードではB面にあたるワルシャワの幻想〜アートの時代〜嘆きの壁〜サブテアニランズはブライアンイーノ協力のもとに収録されてるが、これはプログレではないだろうか?
基本的にインストメンタルであるが、ヴォイスが入りテクノ的でもあるがクラシック音楽の影響を強く感じる。
同じく次の「ヒーローズ」も後半に疑惑〜モスガーデン〜ノルケルンも前作に沿ったかのようなインストが収められている。
ベルリン三部作最後の作品、「ロジャー」は未聴である。
前2作と違いポップな曲が中心であるようだ。なおこれ以降のボウイはベルリン時代に見られるような音作りはなくなった。
さてボウイがキングクリムゾンの総帥ロバートフリップと出会って、ひょっとしてクリムゾンのような音をやりたかったのかというとそうではなかった。
2006年ピンクフロイドのギタリスト、デイブギルモアのコンサートにボウイは突如姿を現す。
そこでピンクフロイドのナンバー、「コンタフォーリーナム」で共演する。
彼はこの時、ピンクフロイドに入りたかったと発言している。
○デイブギルモア&デビッドボウイ
〜コンタフォーリー・ナム
ロジャーウォーターズのパートを歌うボウイ。
ピンクフロイドに加入したかったのは本音に間違いない。
それとブライアン・フェリーはキングクリムゾンのオーディションに落ちて、ロキシーミュージックを結成した。
こういういきさつを考えると、グラムロックはプログレシッブロックの屈折から生まれたといえなくはないだろうか?
いずれにせよベルリン時代の作品は今も愛聴しているのである。