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スウィングしなけりゃ意味がない〜ビッグバンドの沼

近年、馴染みがなかったビッグバンドになぜかはまっている。
年のせいだろうか。(笑)

きっかけは父親の残したレコードだ。
晩年はほとんど聴いてなかったが、若い頃にジャズを好んで聴いており、レコードも多々ある。
筆者の小さな頃にステレオから鳴っていた記憶がどこかあるのだ。
グレンミラーやクラウスオーガマン‥
終戦後アメリカから入ってきた音楽に父は夢中になっていたのだろう。
筆者もとりわけ少年時代に耳にした音楽が、映画やドラマの中に流れると懐かしさを感じるものだ。

さてタイトルのスウィングしなけりゃ意味がないはデューク・エリントンの曲名だが、これは音楽を聴くんだったら踊ろうぜという意味が込められている。
彼はビッグバンドは元はダンスミュージックのバックバンドと考えてたようだ。

デューク・エリントン〜A列車で行こう。
1941年発表のスタンダードナンバー。
世界中で知られるビッグバンドのナンバーではなかろうか。

エリントンはビッグバンド・ジャズの大家だが、ジャズだけでなくいろんな音楽を聴く音楽家だったようだ。
ブラスロックのシカゴが近々来日するが、かっ
てエリントンはシカゴに君達は次の時代のビッグバンドだと誉めたそうだが,なるほどとうなづけるエピソードである。
筆者が最初に聴いたビッグバンドはそもそもシカゴなのかもしれない。
彼らはロックバンドであると同時にビッグバンドでもあった。

シカゴ〜シカゴ〜イン・ザ・ムード
シカゴがシカゴを歌う‥フランク・シナトラのバージョンが有名なビッグバンド・ナンバー。メドレーで1939年発表のグレン・ミラー・オーケストラのナンバーに繋がる。ブラスロックの原点はビッグバンドなのだと言わしめるサウンド。


ビッグバンドは果たしてダンス音楽なのか?
ルイ・ジョーダンの音楽もそれを感じさせる。
カレドニア、この曲はBBキングのバージョンで聴いた覚えがあるが、曲の中にのちのロックンロールのリズムが既に刻まれている。

ルイ・ジョーダン〜カレドニア
1946年のルイのヒット曲。
ブルースの巨匠BBキングもかなり影響を受けており、ルイの曲をカバーしている。
あのロックンロールのリフの原点がここにある。

ビッグバンドといえば、ベニー・グッドマンも忘れられない。
筆者はスウィングとしてのベニーしか知らなかったが、彼はクラリネット奏者としてクラシック音楽や現代音楽まで手掛けていた。
まさにジャズとクラシックのフュージョンを先取りしていた人なのだ。

ベニーグッドマン〜シング・シング・シング
ドラムソロから始まるスウインギーなナンバー。この曲もビッグバンドで度々演奏されるスタンダード・ナンバー。

デューク・エリントン、ベニー・グッドマンと並ぶもう一つのビッグバンド、それが
カウント・ベイシー。
戦前と戦後にスウィング・ジャズの王道を行く活躍ぶりであった。

ジャンピング・アット・ウッドサイド
ペイシーを代表するスウィングのナンバー。
1938年に作曲され、長きに渡り演奏された。

続いてはギル・エバンス。
マイルス・デイビスが1960年に発表したスケッチ・オブ・スペインの編曲でギルを知った。ジミ・ヘンドリックスはマイルスから聞いてギルエバンスとの共演を企画していたが、その直前亡くなってしまった。
1974年にギルは自分のビッグバンドをもってトリュビートアルバム、プレイズ・ジミ・ヘンドリックスを発表している

○リトル・ウイング
ジミ・ヘンドリックスからの影響を受けてからのギルは様々なナンバーを披露しているが、最も良く演奏されたのが、この曲。

そして私の最も好きなビッグバンドがブライアン・セッツァー・オーケストラ。
これはブライアンのルーツであるロカビリーと古き時代のビッグバンドを融合させたサウンドである。
彼は80年代に起こったネオロカビリーの旗手であるが、ロカビリーのサウンドにビッグバンドをプラスしたら面白いサウンドにないかと考え。1994年に始動した。
不遇の時代もあったとはいえ、それは過去のノスタルジーをなぞるだけでなく、新しいロックの一面を出したことは功績だろう。
不定期とはいえ現在も活動を継続してるようだ。

スリーブ・ウォーク
1959年にサント&ジョニーヒットさせたインストナンバー。筆者はラリー・カールトンで知ったが、ベンチャーズを始めにたくさんのアーティストにカバーされている。
こちらはウッドストック99での熱演。
One Onlyなブライアンのロックギターに圧倒される。

ビッグバンドはたくさんのメンバーが一同に集まり、演奏される。
現在の音楽面から見ると、人員のスケジュール管理や経費の加算により、なかなか難しいのではと感ずる。
まあそれはひとまず置いて、ビッグバンドの沼にはまるのも悪くない。


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