子供にいじめはいけないと説明できるか?
この世界からは、いじめは決して無くなる事はない。
歴史上、いじめが地球から消えたことは一時もないから。
いじめられている側の人はつらいかもしれないけど、これは事実だし、いじめを知ることでそれから逃れることができるのでぜひ一読してほしい。
実は近年、小、中、高のいじめの件数は年々増えている(小学校が全体の80%を占める)。それは実際にいじめが増えているというより、社会の変化に伴い、いじめの認知件数が増えているというのは簡単に推測できると思う。つまり、実質的にいじめが増えているわけではありません。昔はささいないじめに声を上げる人が少なかった。つまりもっといじめが身近だったとも言えます。
そもそもイジメをしてはいけないのか?
もちろん倫理的に考えてイジメはダメなことです。しかし、生物的観点から見るとイジメはごく自然な行為といえます。
昔、有名人のさかなクンが話していたことが、すごく分かりやすいです。『いじめられている君へ 広い海へ出てみよう』
ぜひリンク先を読んでほしいけど、ざっくり説明すると、小さな水槽で飼っていた魚が1匹をいじめていたので、いじめられている魚を別に移動させた。すると今度は別の魚がいじめられて、いじめはなくならなかった。という内容。せまい水槽のようなストレスのかかる環境では、生き物は弱者をいじめることでストレスを発散させるような仕組みになっているということです。
いじめられてる側から見ると辛いことですが、その種全体から見ると必要な犠牲ともいえます。サバンナでヌーやシマウマは大群で行動します。それは肉食獣に襲われたときに少ない犠牲で済むからです。それと同じような理屈です。
このようにイジメは、動物的にはいたってよくあることであり、特殊ではありません。つまり、イジメは動物的な行為なのです。なのでまだ未熟な小学生でのイジメ件数が多いのも説明がつきます。
人間は成長と共に動物的思考ではなく、理論的思考が出来るようになるので、動物のように大人になってもイジメをしてしまう人はかなり下等な存在であるといえます。
まず、子供達に「いじめはよくない。いじめはしてはいけない」という教育がなされていますが、なかなかいじめはなくなりません。なぜなら、大人たちがいじめの実態を理解していないし、いじめがなぜダメなのかを伝えれてないことが理由です。
なぜ、イジメをしてはいけないのか?
それを説明できる大人は少ないと思います。
大抵の人は「自分がいじめられたら嫌でしょ」「いじめられた人は可哀相だ」という言葉を言いたがりますが、なかなか子供にはこういった言葉は刺さりません。いじめられたら嫌、いじめられて悲しい気持ちになった、等はいじめられた当事者にしか感じることができず、言葉では理解してもイジメは絶対にするべきでは無い。という根拠を示せてないのです。
結論を先に書くと、イジメをしないほうがいい理由は、いじめをするメリット、デメリットのバランスが悪すぎるからです。当たり前ですが、これに尽きます。
イジメのメリットは動物的な観点で見ると、少ない犠牲で多数のストレスを緩和させることができます。しかしそれは人間社会では当てはまらず、人間にとってのイジメのメリットはふたつ。
1つ目はイジメてる本人が優越感に浸れる精神的な部分。
2つ目はイジメ相手から金銭や物を得る物質的な部分。
そして、大きなデメリットもふたつ。
・捕まる可能性がある。
・仕返しされる可能性がある。
このふたつのデメリットがかなり大きい、いや、大きすぎます。
捕まることの大変さは大人なら簡単に理解出来るでしょう。子供時代に捕まるとかなり悲惨です。少年院や少年刑務所に入ったりした人のその後の人生はめちゃくちゃハードです。よほどの能力に恵まれ、そうとう頑張らないと大成することはありません。 あと、それを支えなければならない家族等の負担も相当です。
そして次の、仕返しの可能性がある ですが、これが最もイジメのデメリットになりますし、説明もしやすいです。
イジメられてる人間がその気になれば、イジメの代償には大きすぎる仕返しをされるかもしません。
実際に過去にあった事件ですが、学生のときにイジメられた仕返しに約20年に渡り自分のウンコをジップロックに詰めてイジメっこの家に郵送し続けた人がいました。送られ続けたイジメっこには嫁も子もいて、この迷惑行為により逮捕されたときは44歳。これがどれだけ恐ろしいことか、分かりますか? 子供のころのイジメの対して、40歳を超えてもウンコを送る仕返しを続ける犯人の人生。もう無敵の人(失うものがない人)かもしれません。この犯人がその気になれば、嫁や子供を直接攻撃する手段にいつ出てもおかしくありません。
イジメの仕返しは、殴り返されて終わりというパターンだけではないということです。イジメられたことにより「仕返しという口実で人を痛めつける理由ができた!ヤッター!!」という思考になる人間もいるのです。
イジメられたことにより精神が歪み、「俺をイジメた奴を道連れにして死のう」とか「俺をイジメた奴の人生をとにかくめちゃくちゃにして死のう」とかの思考になった場合は、相手が捨て身ですから最悪です。
そして、イジメっこが仕返しできないくらいに追い詰めて、例えば自殺に追い込んだ場合も仕返しのリスクは消えません。むしろさらに危険になります。もしも自分の子がその様な目にあったら、多くの親は何かしら仕返しをするでしょう。このようにイジメることはめちゃくちゃ危険なのです。相手によってはそれが自分ではなく、将来の自分の家族にまで仕返しの魔の手がおそいかかる可能性があります。
『イジメは割に合わず、とても危険』このことを子供に説明しないから、漠然としか理解しないのです。子供は大人が思っているよりも利口だし、物事を理解するものなのでしっかりと説明すべきです。
しかし、それでもイジメはなくなりません。
では、イジメられたらどうするか?
これも簡単な対処方法があります。
イジメは、犯罪なのです。何も迷うことはありません、速攻で通報です。これは社会的に当然のことです。もしも大人が他人に殴られてケガを負ったら警察にいくのは当たりまえなのに、これが子供だったら、穏便に済ますというのは異常です。しっかり加害者に罪を償ってもらいましょう。それがイジメの抑止力にもなるのです。
この文章がイジメについて考えるときの道しるべになると幸いです。
でわ!
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