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詰めチャレ八段になる方法

初めまして、かいしゅう(ふうみね)です。先日ようやく私も詰めチャレ八段を達成することができました。詰めチャレとは将棋クエストというアプリ内にある実戦詰将棋のゲームです。問題が表示され、30秒の制限時間が与えられます。時間がなくなると1手5秒以内で解くことが求められます。詰めチャレ人口も増えている中、このような詰めチャレに関するnoteは少ないと思ったので書いてみることにしました。


1.プロフィール

まず私の簡単なプロフィール(棋力)から。主要なアプリでいうと、将棋ウォーズ四、六、五段、24.2300点です。リアルでは一般県大会優勝1回、支部対抗県大会3連覇などがあります(もう特定されそう)。そこら辺にいるちょっと将棋が強い人というレベルなので、一般的な詰めチャレ八段達成者に比べると、実力的な物足りなさは感じると思います。職業は限界大学生で、無限にある時間を使って詰めチャレをしてきました。以下詰めチャレ八段達成時の戦績です。

もう少しで30000勝ですね


2.詰めチャレをやるメリット

詰めチャレに関して多くの有識者の意見があるかと思いますが、私は賛成の立場を取りたいです。1番大きいのは詰みの感覚が研ぎ澄まされることだと思います。実戦の詰みは、きれいな詰将棋とは異なり、愚直に追い回したり駒が余ったりすることがあります。ランダムな盤面が問題として出される詰めチャレは実戦詰将棋として有効です。詰みの形は何か、どの駒が必要かというのを瞬時に判断する訓練になります。
ただデメリットとして、詰めチャレは初期レートからスタートなので自分の適正レートまで乗せるのに何百問も簡単な問題を解く必要があります。これが面倒になって、何問か解いてやらなくなってしまった人も多いんじゃないかな。

また、詰めチャレは気軽に行うことができるのが大きな強みで、移動時間や講義中といった暇な時間に行うことができます。さらに広告を見れば1日に何問でも解くことができます。スキマ時間にも、じっくり取り組みたい時にも満足して挑戦できます。


3.レートを上げるために

ではいよいよ本題です。レートを上げるためにどのように取り組めば良いのか。私は雑魚問を落とさないことが最も重要だと思っています。

雑魚問とは自身のレートよりも300以上レートの低い問題と勝手に定義します。詰めチャレ公式によると、詰めチャレの問題は勝率が.751くらいになるように出されるようです。これは計算上は4問中1問は落としてもいいことになります。しかし、絶対に落としてはならないのがこの雑魚問です。まず前提として、詰めチャレで出される問題は自身のレートより低いレートの問題の方が多いです。自身のレートより300以上レートの高い問題なんて稀ですが、雑魚問は大量に出されます。雑魚問を落とすと8くらい下がりますが、拾っても1〜2程度しか上がりません。直前に難しい問題が解けてレートが上がってもこれで帳消しになってしまいます。そして、うっかり雑魚問を間違えると追加の雑魚問が出題され続け、失ったレートの回復に時間がかかります。詰めチャレでイライラする1番の要因がこれです。

雑魚問落とす→イライラしながら雑魚問を拾い続ける→うっかり落とす→さらにレート下がる 

このサイクルに陥るとレートは下がり続け、出題される問題も雑魚問が増えるのでレートが上がるにもしても時間が余計にかかります。詰めチャレはその性質上、解く前に問題の難易度(レート)がわかりません。そのため、難しい問題の後に雑魚問が来ると難しく考えすぎて落としてしまうことがよくあります。また、雑魚問の中にも妙手一閃のような問題があり、このような問題は落としてしまいがちです。しかし、レートを上げていくためには雑魚問を絶対に落とさないという強い意識が必要です。

4.出題される問題

詰めチャレにはその性質上、特徴的な問題が多く出ます。多くの人をイライラさせるのは遠見の角で合駒効かずで詰みとなるような問題でしょうか。そして、詰めチャレを多く多く解いてる人なら知ってますが、一度出た問題が再び出ることもあります。さらに左右反転で出ることもあります。そのため、間違った問題に関してはやり直しをして詰ましてから次の問題に進むことをおすすめします。特に自分のレートよりも低い問題に関しては、ニ度と間違えることがないようにしましょう。また、レートが低いうちは持ち駒が余ることもありますが、レートが上がってくると持ち駒が余ることはなくなり、全部使ってギリギリ詰むような問題が増えてきます。持ち駒を節約or歩で代用出来るときは代用するといったことが必要になります。


5.具体的なテクニック

ここからは私がやっている詰めチャレをクリアするためのテクニックです。本将棋で役に立つかは知りません。

一つ目は絶対手はすぐに指すということです。最初の図で全て読み切れればいいですが、簡単な問題ではない限り難しいです。詰めチャレは最初の持ち時間30秒と秒読み5秒なので、秒読みのときに読みにない逃げ方をされるとバグります。そのため、王手はこの手しかない、この手からじゃないと詰まないといった手に関してはすぐに指すことをおすすめします。同じように、読みきれない場合でも消去法で手を選ぶことは有効です。

二つ目は時間を稼ぐことです。秒読みが5秒なので焦ります、読み切れません。そんな時は時間を稼ぎましょう。連続王手の千日手もしましょう(回数に気をつけて)、歩を成り捨ててまた打ちましょう(枚数に気をつけて)。この時のポイントとしては、玉方の応手が限られてるときにだけ行うようにしてください。上記のように時間を稼ごうとした結果、別のところに逃げられて全く詰まなくなることがあります。秒読みになってもすぐに指さずに先まで考えてから指しましましょう。

三つ目は確実な詰みを選ぶことです。実戦詰将棋なので詰みが複数通りあるときがあります。そのような時は詰ましやすい順を選びましょう。持ち駒を増やそうと駒得に走る必要はありません。最初に自分が読んだ詰みの形に最も近くなるように迫ってください。最短の詰みじゃなくてもいいのです。パッと浮かんだ詰みのイメージ・感覚は意外と頼りになります。

四つ目は合駒読みです。詰めチャレでは合駒が多く登場します。駒が足りないときには合駒請求をして、駒を入手して詰まします。そのため、相手の持ち駒の中の何があれば詰むかについては考えておきましょう。そして香も飛も角も離して打つことが多いですが、特に飛車に関しては下ろす場所は慎重に見極めましょう。二段活用できるかどうか、相手の玉が接近したときに生飛車を助けながら寄せれるかまで考えておくといいです。何もわからない時は合駒させてから考えてみるのも一つの手ですが、最初に打った位置、手順が間違っていたということもあるので気をつけましょう。

五つ目は龍を使った上下で挟む寄せの形を作ることです。詰めチャレでは、きれいピッタリ詰みというような問題よりも、王様を追いかけ回して捕まえる問題の方が多いです。横の一間龍は誰しもができると思いますが、縦の一間龍は案外難しいです。玉が空中に来たときに駒をベタ打ちするでもなく、捨て駒&龍引きで玉の行動範囲を狭めることが重要です。龍を使って上下で挟むといった意識を持ちましょう。

六つ目はメンタルの整備です。イライラしながら解くのはやめましょう、解けません。詰将棋を解くには冷静な読みが必要です。怒の感情は焦りとミスを生みます。自分ルールとしてニ連続間違えたらクールダウンしていました。また、明らかに調子が悪い時はお休みしましょう。ギャンブルのように、これ以上負けないように引き際を考えることも大事です。レートを取り戻す作業は大変で気持ちの面でも辛いので、今自分がいるレート帯を維持しながら確実に上げていきましょう。

6.問題が表示されたとき

問題が表示されたとき盤面の把握になりますが、みるべきポイントは多いです。まず玉の位置を確認しましょう。これは自玉の位置もです。自玉が当たりやすい場所にいると逆王手を食らうこともありますし、自玉が抑えの駒として働くこともあります。そして両者の持ち駒を見ましょう。相手の持ち駒がないor歩のみのときは大駒を使った遠くからの王手を考えましょう。合駒が登場する問題は多いので相手の持ち駒を把握し、王手したときに1番嫌な合駒を読みます。さらに、全ての大駒の位置を確認します。相手の角が遠くにいて、王手をしたら抜かれてしまったなんてことがよくあると思います。大駒の効きは強いので、常に4枚がどこにいるか把握して詰む順を考えていきましょう。


7.八段になる方法

ではここからは七段以上の上級者向け
2350〜2400
まず、ここまで上げるには基本的な詰め手筋を全て理解し活用する力が必要です。知らない詰み筋に会ったらすぐに覚えましょう。そして、この段階ではまだまだ雑魚問も多く出題されます。レートが2000以下のクソ雑魚問も出ます。このような問題を落としているようではなかなかレートを上げれません。雑魚問は確実に拾いましょう。そしてたまに難しい問題も出ますが、これに関しては本人の得意不得意があると思います。自分は物量系の問題が苦手です。解ける問題はしっかり解いてレートを上げていきましょう。

2400〜2450
そして、2400を超えると問題のレベルも上がり、長手数で詰ますような問題が多く出ます。なんとなく王手では絶対詰みませんし、修正も効きません。2400を維持するのも最初の方は大変だと思います。まずは、2400代の問題にしっかり慣れましょう。最初は難しそうに見えても、しっかり考えたら解けるレベルのはずです。ここまで来れているということはちゃんとした実力があるので、あとは時間内に問題を解けるように頑張りましょう。

2450〜2500
ここからは急に雑魚問が減ったという印象です。基本的に2300〜2500代の問題が出されます。いくら考えてもわからないといった問題も紛れてます。でも、奇をてらうような問題はあまり無いはずです。2500に辿り着くために必要なのは深くて正確な読みです。かなり集中できている状態で取り組むと、一気にレートを上げれることもあります。





いくら考えても初手さえも分からない時もあると思います。でも実戦詰将棋なので絶対に詰みます。わからないまま大駒を切ってみると取らずに変な逃げ方をすることがあります。また、間違った順で迫って明らかに詰まないときも、AIがなぜか頓死してくれることもあります。最後まで諦めずに頑張りましょう。
今回は詰めチャレについて文章を書いてみました。自分のレートと問題のレートがあるので、わかりにくい文章になってしまいましたね。読みにくい部分もあったとは思いますが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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