会食恐怖症の本当の怖さ

高校を卒業後は大学へ。
大学へ進学した理由は、私の高校では
卒業後の進路に就職を選ぶ生徒は1人もいなかったため、
自分も進学かなぁという感じでそこまで深く考えずに決めた。

勉強は好きではない、ならば何らかの専門学校に行きたい。
しかし周囲に猛反対され、成績は悪くないんだからと煽てられるがままに
一般入試で大学に進学することになった。

私にとっては、この進路選択が大きな過ちだった。
できることなら時間を戻してやり直したいくらいだ。


大学生活は何もかもが合わなかった。

高校までとは違って学校生活の自由度が増したため、
食事も学食や外食なんて選択肢が広がるのだ。

そこで会食恐怖症の私が‎痛感したことは、
多くの人間にとって食べることは最大の楽しみであり、
食事は重要なコミュニケーションツールだということ。

初対面でも少し話せば「今度ご飯行こうよ」              なんて流れになるのは当たり前。


講義後の昼食ひとつとっても
「今日は何を食べようか」という楽しみで皆、瞳を輝かせているのだ。
そんな人たちに「私は食べられない…」と打ち明けることなど
一緒に食事に行くことと同じくらい怖い。出来ない。


これが、大学の…これからの人付き合いというものなのか…
他人と食事が出来ないということは、                  人付き合いが出来ないということ。 


そのことを大学という場所で、私は初めて知るのだった。


〈続く〉

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