会食恐怖症という病名を知る
私が〈会食恐怖症〉という病名を知ったのは高校3年生のとき。
中学3年間は散々、男子生徒からの虐めや嫌がらせに耐えて
ある意味、会食恐怖症どころではなく毎日、
生きる残ることに必死だった。
それでも、給食を食べることができなかったため、
給食当番の生徒に「少な目にして」と
伝えて自分が確実に食べられる量だけ盛っていた。
中学生にもなると、さすがに給食にうるさい担任は
いなかったが、下手したら一口大しか盛らない
私に驚いたり、疑問をもったりくらいはされていた。
高校生になってからは、中学時代よりも
人間関係を築くことができなかったため、
そもそも弁当以外の食事の機会がほとんどなかった。
そして、高校3年生になった。
小論文の授業で例文として掲載されていた
「子供の孤食について」という文章のなかに
〈会食不能症〉という言葉があったのだ。
「幼児期から孤食に慣れると、人と食事を通じたコミュニケーションが
できなくなり会食不能症になる」
というような趣旨の文章。
「食事ができなくなる」という部分にひっかかるものを感じた。
帰宅してすぐに、我が家にもようやく1台普及したPCで
インターネット検索というものをしてみた。
〈会食不能症〉 〈外食恐怖症〉 〈会食恐怖症〉
出るわ。出るわ。私が悩んでいる症状と一致。
この検索結果から、私は今まで自分の身に起きていた一連の症状に納得し、
自分は病気なのだと意識するようになっていった。