マウント　0917-横

『ねえ　君は人気あるの？』

「うーん　ないですね　
僕じゃなきゃだめなんだって言ってくれる人はいるけど」

『君さ　俺みたいにピカピカに身体は洗ってもらえないの？』

「ないっすね　
みんな　僕じゃないと【家】ってところに帰れないらしいんですよ
それで僕みたいなんですけど　自分　１個１個に停まるから遅くて…」

『【家】ってなんなの？』

「わかんないっす　でも　僕の先生も【家】ってところに帰ってるみたいで　僕の電源を切ったあとに」

『君はいいよね　気楽で

　俺なんて鹿とか熊とぶつかるだろ？動けなくなるだろ？みんな怒るんだよ』

「俺さんは　快速組っすもんね」

『君にも　指定席が付くといいのにね』

「いやいや　自分はムリっす　足遅いんで」

『じゃあ　またな』

「お疲れ様でーす」