親子4人神戸大阪旅②(大阪197日目)
ぼくの母は、西都市穂北という地域の出身で、今回の旅のメインイベントの一つとして同級生から誘われて「関西穂北会」という県人会へ参加した。しかも泊まりがけという気合の入れよう。
そこに同行したぼくは、いつものような県大阪事務所長としてではなく、母の息子として参加させて貰った。
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母は、宮崎大学を卒業後(当時女性の四大卒は少ない時代)、親の介護で辞める49歳まで、小学校の教員を務めた。毎晩、夕食後には「学級通信」を書いていて、我が母親ながら熱心な先生だなと思っていた。大人になった教え子たちがよく自宅に尋ねてきたから生徒にとっても良き先生でもあったのだろう。
退職後に見つけた趣味が人形づくりだった。紙人形や木目込み人形を経て、粘土や布を使ってゼロからつくっていく人形作りにハマった。シャンテドールという独自の創作技法をつくった先生に師事して学んだのち、地域のカルチャーセンターで長らく講師もやり、のちに個展を開いたりもしていた。何十体、いや何百体つくったのだろう。今でも実家は人形で溢れている。
つくった人形は人にあげたりもするのだが、今回の県人会では実行役員の人が母から貰った人形と個展の際に撮影した写真を飾って「人形作家 甲斐先生の作品展」として展示してくれていた。母は恥ずかしそうでもあり、誇らしげでもあった。良かった。
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同級生に囲まれて楽しそうな母親を見ながら、こうやって人生をサバイブしてきた仲間たちと語り合うことがいかに楽しいのかを学ばせて貰った。
小中高大の同級生、一緒に働いた同僚、サークルや勉強会のメンバー、いろいろな「良き時間」を過ごした仲間たちとの縁はその都度大事にしよう。時期によって、縁が遠くなったり近くなったりはあるけれど、人生の終盤になって未来の時間が少なくなってきた時でも、時間を積み重ねてきた仲間と過去の時間を語り合うのは、結構楽しそうだ。
(神戸大阪旅 2日目)
・母親と一緒に県人会へ参加
・母親はそのまま会場であるリゾートホテルに宿泊。夜中まで同級生と喋り倒すらしい。
・その間、父親・弟は「よしもと新喜劇」を鑑賞
・県人会後、ぼくは父親・弟と合流し、通天閣へ