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コミックエッセイの入口に立つ(大阪331日目)

ラボ友だちである編集者の松田紀子さんが、ご自身が編集したコミックエッセイのイベントを梅田でやるというので参加してきた。

『娘がパパ活をしていました』刊行記念
「グラハム子&まりげのコミックエッセイ談義」

不勉強なことに、グラハム子さんも、まりげさんも全く存じ上げなかった。それでも今回参加しようと思ったのは「娘がパパ活をしていました」ってタイトルがあまりに強烈だったから。大学3年と中学2年のうちの娘たちは大丈夫?

今回のイベントに参加して知ったけれど、おふたりとも複数の著作があり、SNSのフォロアーも20万とか10万とかいうレベル。すごい人気者やん!

元々好きな作家さんのコミックエッセイなら、それなりに読んできた。東村アキコさん、西原恵理子さん、荒川弘さん、内田春菊さん、安野モヨコさん‥とかとか。でも、コミックエッセイを主戦場としている作家さんにはさっぱり触れてなかったのよね。たぶん、どこかで女性の話(女性作家が多い)で、自分とは関係ないと思っていたんだろう。

トークイベントは、おふたりの妻・母、そして作家という複数の視点が交錯しながら進行するとても楽しい内容で、さすが日常生活を作品の「ネタ」にしてきた猛者たち(失礼!)で、何度も爆笑が起きたほど。

こんな人たちが描く漫画が面白くないわけなく、会場で「娘がパパ活をしていました/グラハム子」「700日間の絶望トンネル/まりげ」の2冊を購入。サインもして貰った(喜)。

帰宅して早速読んでみたら、前者(パパ活)が取材に基づいたフィクション、後者(絶望)が実体験もの(お母さんが自殺未遂してしまう話)という違いはあるものの、どちらも心の揺らぎを丁寧に描いていて、全然ヒトゴトとは思えなくなっていく。自分の身に起きたらと思うと、とても恐ろしくなった。

おふたりともさすがなのは、それでもリアルな希望を提示して終わるところ。グラハム子さんの話は、たぶんこの道しかないだろうと共感するし、まりげさんの話は描き始めた時にかなりしんどい状況だったので「こんな試練に負けてたまるか」と思いながら奮闘していた末に辿り着いた今。ザ・リアル。

サクッと読めるので、一気に2周3周して反芻できるのもコミックエッセイの良いところだなあ。理解が深まるし、ジブンゴトへ落とし込みをしやすい。

コミックエッセイ面白いなあ。これからも時々、掘りに行こう。



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