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本日は、お日柄もよく(大阪296日目)

複数の友人にお勧めされて「本日は、お日柄もよく/原田マハ」を読んだ。

スピーチにまつわる話、というのはタイトルからも想像できたけれど、読んでみたら、途中から行政に極めて近い某業界が舞台になっていくのでびっくり。

様々な実例に触れてきた身からとすると「いくら小説とはいえ、ないわー」と思う部分が少なくなく、執筆された時期(2010年刊行)の具体的事件・事象も挿入されているので、未来(2025年)の目線で振り返ると「結果としてはうーん」な面も感じてしまった。業界が近いとノイズが大きくなっちゃうなー。

それでも、この小説がやっぱり素晴らしいのは、さまざまな場面で語られる「スピーチ」が図抜けているからだ。時に笑わせ、時に泣かせ、その場にいる人たちの(そして読者の)期待を大きく越える「スピーチ」が、心を震わせる。

ちなみにあまりに素晴らしいので「スピーチ」の部分だけもう1周したほどw

おすすめしてくれた友人がnoteで引用していた文章に、やはり自分も一番心が動いたので、引用しておく。

困難に向き合ったとき、もうだめだ、と思ったとき、想像してみるといい。三時間後の君、涙がとまっている。二十四時間後の君、涙は乾いている。2日後の君、顔を上げている。3日後の君、歩き出している。

本日は、お日柄もよく/原田マハ



鍋の残りもので朝食
夜は洋食で/ぶどう亭



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