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「さよなら絵梨」の凄み

藤本タツキ先生の新作「さよなら絵梨」が公開された。
https://shonenjumpplus.com/episode/3269754496858728104

全200ページの読切。絵と物語の濃度がすごい。

代表作「チェンソーマン」にはもうひとつ乗り切れない部分もあったけど(個人的感想です)、前作「ルックバック」は魂ごと持っていかれた。少年ジャンプ+で何度も読み返し、結局単行本も買った。

本作もまた、物語の根底に流れる強い思い、時代感、映画愛、メタ構造、時間軸の表現、ストーリーテリング、そしてジャンプ+という場。すべてが新しく、衝撃的で、”尖って”いる。

本作がオマージュしたと思われる映画「ぼくのエリ 原題:Let the right one in(正しき者を招き入れよ)」もまた、一度見たら忘れられない、とても尖った映画だった。

日本版ポスターよりこちらの方が断然いい

世界には、優れたエンタメが多数あるけれど、「さよなら絵梨」や「ぼくのエリ」のように、鋭く尖ったもので心のヒダをぷすぷすと刺されているような、そして多層のコンテクストで容易に全体像を掴ませない作品は、ずっとそのヒリヒリ・チクチクな感情が残る。

きっとまた、繰り返し読まされるのだろう。すげえなタツキ先生。

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