【紹介】辞書も本だよね
こんにちは、へんしゅうAです。
自己紹介を思ったよりも多くの人に読んでいただけたみたいでびっくりしました。
せっかくなので、さっそく本をご紹介しておきます。
ただ、どうにもひねくれている性分なんで、最初から普通に本を紹介するのもなーと思ってしまったわけです。
そこで、今回は「辞書」について書きます。
小学校の頃から使ってるんだから、今さら紹介されるまでもない? いやいや、ちょっとまってくださいよ。
わりと大人の目線で見てみると、辞書っておもしろいんですって。
あ、でも、言葉のヨコの▼の意味をわかってる人は別に目新しい情報ないかもです。
単語の意味を調べることはそれほど多くない
さて、僕の机の上には大修館書店さんの『明鏡国語辞典』(第2版)をはじめとした、数冊の辞書が置いてあります。
ただ、ぶっちゃけると、編集をしていても単語の意味を調べるために使うことはあまり多くないです。
純文学とかならまた違うのかもしれませんが、実用的な本では一般の人が知らないような言葉は使うのを避けますから。
じゃあ、どういうときに使うんだ、というと次のようなパターンで辞書を引くことが多いです。
漢字を使うべきか否かを判断する(文科省の定める常用漢字などを参考に→辞書で▼とか▽がついているものは常用外ってこと)。
漢字の使い分けを確認する(聞く・聴くとか、漢字で微妙にニュアンスの変わる言葉が結構あるので)。
送り仮名を確認する(行なう・行うみたいに、2パターン変換が出てくる漢字結構あります)。
こういう用語の統一みたいなのは編集の領分になっていることが多いので、仕事をするときは手元に辞書がないと落ち着かないです。
とはいえ、業界でも辞書離れを感じることはあります。
校正・校閲者(本の内容を精査する人)の方から、辞書の代わりにwikiが資料で送られてきたりとか。
ネットで簡単に調べられますからね。
資料がまとまってて便利
でも、辞書の巻頭や巻末についている付録類、じつは結構充実しています。
個人的にはネットよりまとまってて便利がいいと思っています。
ブックマークから探してー、てするより早いと思うんだけど。
手元の『明鏡国語辞典』でいうと、
西暦和暦対応表
常用漢字一覧(学習する学年も記載)
日本の旧国名
とかが載っています。
何より、ちゃんと根拠を示せるので、著者の先生などにお戻しするときに頼りになります。
品詞の解説とかも結構わかりやすく書かれています。
読み物としても結構おもしろい
辞書を読んでいくと、じつは結構コラムなどが載っています。
明鏡の第3版の、「ことば探求」という少し難しい言い回しの使い方を深掘りするコラムが面白そうなんですが、常用漢字の更新もないし、第2版から買い替えるかめっちゃ悩んでます。
第3版使っている人、何かの奇跡でここを読んでいたりしたら、使い心地教えてくれたりしないだろうか……。
言葉の紹介にも各辞書ごとに結構特色が出ていて、さっきから繰り返し出している明鏡だと、誤用や最近増加傾向の表現についての説明が充実しています。
新語をどういう解釈で載せているのか、などを追ってみるのも面白いものです。
おわりに
そんなわけで、辞書、まあほとんど自分の使っている『明鏡国語辞典』の紹介でした。
お手元に辞書をお持ちの方は、一度隅々まで目を通してみると、意外な発見があると思いますよ。
よくある語彙力本とか文章術に書いてあるような内容って、わりと辞書にも載っているんで、コスパもよいので、ぜひ。
僕がとあるビジネス語彙力の本をつくったときも、内容の確認に辞書を引いていたら、はるかに辞書のほうが詳しいやん、てなったんで確かです。
では、また。