異次元世界への旅ー私の‘’村‘’体験19
19 Q&A
Q:‘’村‘’に行かなければよかった、と後悔していませんか?
A:行かなければわからなかったと思います。そこに行かずにはおれない、という気持ちでした。「現世」に絶望して、追い詰められていたのです。
‘’村‘’に入らなかったとしたら、病院か、刑務所か、あるいはその両方か、下手をすると棺桶に入っていたと思います。
Q:これから、‘’村‘’に行きたい、という人がいるとしたら、止めますか? または、どんなアドバイスをしますか?
A:人によっては、‘’村‘’の生活が合うこともあるでしょうから、止めはしません。それに、‘’村‘’に入ることが救いになっていたり、前のめりになっていたりする人に対して反対したとしても、聞き入れてはくれないでしょう。
ただ、子どもを巻き添えにするのは避けてほしいと思います。ましてや、子どもだけを‘’村‘’の「学園」に入れるのは、ほとんど虐待です。子どもは、嫌なことがあっても、親には言いません。たまに親に会うと、元気で楽しそうな顔をします。でも、子どもにとっては、とてもつらい生活だと思います。
Q:‘’村‘’に入るにあたって、誰かに相談したのですか?
A:‘’村‘’のうち、地域で活動している人には、もちろん話しました。その人たちには「‘’村‘’に入らなくても、外で活動していればいいのではないか」とも言われました。でも私は、そんな中途半端なことをしていてもしょうがない、と思っていました。心はすでに‘’村‘’に行っているのに、体だけ地元にいることに納得がいきませんでした。
入っていたサークルの人にも、「そんなところに行かなくてもいいのに」とか「寂しくなる」とか言われました。でも、そのサークルは週に1回だけでした。いくらそこが楽しくても、残りの6日間がつらすぎて、渡りきれなかったのです。
親には相談しませんでした。どうせ頭ごなしに反対するばかりだろう、と思っていました。日常生活がつらいから、せめて逃げ場として行こうとしているのに、そんな気持ちはわかってもらえないだろう、と思っていました。
私は小学校高学年のときに、いじめを受けたことがあります。そのとき、親に言ったら、助けてくれるどころか、「あんたがしっかりしていないからだ」というように責められました。つらいときに助けてくれず、かえって責めるような親に、相談する気がしませんでした。
もし、親に相談できるような関係だとしたら、そもそも、‘’村‘’には行かなかったと思います。
Q:何があったら、‘’村‘’に入らなくてもすんだと思いますか?
A:やはり、人間関係にわずらわされない仕事です。仕事以外の仲間はもちろん、大切ですが、時間的に長いのは仕事なので。
Q:現在の‘’村‘’のことを知りたいと思いますか?
A:思いません。つらくなりそうなので。
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