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人材アセスメントの科目

 人材アセスメントでは何を評価するのでしょうか?

 ビジネスパーソンにとって必要な知識やスキルは、各自の専門のほかに「リベラルアーツ」が必要だとよく言われます。「リベラルアーツ」は「実践知」とも言われ、仕事を進めて行く上で、あれこれ求められる現実的な知識、知恵、技のことを指しています。たとえばリーダーシップ、コミュニケーション、チームビルディング、などなど。

 では「人材アセスメント」で、そういうものを評価できるのかと言うと、「まあ、ね」とお答えすることにしています。通常、「人材アセスメント」で、全部を実施するかどうかは別にして、実施される「科目」は基本的には3つです。いわゆる「インバスケット」と呼ばれるもの、「1対1コミュニケーション+1対nコミュニケーション」が2つ目、3つ目はかなりレベルが上がりますが「分析+プレゼンテーション」
 実施されるタイミングは、おおむね一般職から管理職層への昇格昇進の時。試験科目として実施されることもあれば、昇格前研修あるいは昇格後研修として実施されることもある。と、まあ、概略で言えばこんな感じ。

 こういう系の話をするときによく出てくるのが、R.カッツという学者がまとめた体系図「カッツモデル」というもの。結局のところ、人材アセスメントで評価しようとしてるのはカッツモデルがいう3つのビジネススキルでしかないのでは?と、時々思います。

 カッツモデルは、ビジネススキルを「テクニカルスキル・ヒューマンスキル・コンセプチュアルスキル」の3つに分類していて、階層ごとにその比率が変わってくる、というように説明しています。

 人材アセスメントの中で割合よく知られている「インバスケット」というものは、限られた時間の中で多くの未処理案件をどれだけ効率的に適性に処理するかを見ようとするもの。割り切って言ってしまえば、マネジメント上の処理能力、即ち、テクニカルスキルを見ようとするもの。

 「1対1コミュニケーション+1対nコミュニケーション」として実施されるのは、部下や職場メンバーとの面談ロールプレイとグループディスカッション。いずれも部下面談や会議におけるコミュニケーションを想定したもの。

 「分析+プレゼンテーション」は、中期計画などの戦略的な内容を分析し、そこから方針や課題を見つけ出し、職場の中に周知する、ということを模擬的に行うもの。

 思い切って言ってしまえば、組織の中でのマネジメント業務を「シミュレーション」しようとするもの。

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