見出し画像

産業カウンセラー養成講座に通う6

■前のエピソード》

 僕が過去に上司から受けたパワハラを爽やかにブログで暴露する企画は、番外編として書くことにする。産業カウンセラー養成講座とは気持ちテーマがズレてしまうからだ。

■産業カウンセラー養成講座・番外編へ
→URL貼り付け予定地

 講座内容は基本、実習がメインになっている。そのほか、時よりテキストを使用したり個人環境で行うe-learningなどがある。
 今回は実習を通して僕にとって、発見と今後の課題が見えてきたことを書いてみたい。

 養成講座は早くも中期に入っている。1月に始まった10ヶ月コースに通っていて、2023年5月現在早くも丁度半分くらいに到達しかかっている。

 講座初期では毎回『中核三条件』と言われる
『自己一致』
『無条件の肯定的配慮(受容)』
『共感的理解』
というキーワード
を講師が講座開始時に誰かに当てて聞いて来る。
 講座開始時、講師が毎回誰かを指名して言わせるほど、この『中核三条件』は重要だということらしい

 実習を繰り返し、今月の講座でようやく中核三条件という考え方やそのワードから連想される感覚が自分のモノになりつつあると感じた。
 重要なのは『中核三条件』を三つ言い当てることではないのだ。中核三条件から連想される感覚を使うことが重要なのだ。しかしながら、中核三条件を言えると、傾聴はどんなことが重要だったか?すぐに基本に立ち返ることが出来る。
 いわゆる、行き詰った時に使える『ドラクエのルーラ』をいつでも詠唱できる状態になるようなものだ。

 そんな話はさておき‥

 僕は何年か前から、ハートに磨きをかける系の勉強を進めて来ている。ズバリそれが何のことを言っているのかはちょっと置いといて、そのいわゆるメンタルトレーニングを行い続けるとあることが見え、それが本当なんだと確信できるようになる

 この物理次元で俗にいう3次元の感覚でとらえられる目に見える事象の他に、見えないけど存在している見えない事象が本当にあるのだと分かっていく

 それが、(心理)カウンセラーの分野にも同じく存在することが分かったのだ

※CL:クライアント(相談者)
 CO:カウンセラー

 いざ実習がスタートするとCO役の人は、CLが話す事柄に対して中核三条件を意識してカウンセリングしていく。
 具体的には、CLの言っていることを順に整理しながら、対話していく感じだ。そこに自分の価値観や、自分の意見、解決してあげたいという気持ちを発動させないのが初期段階ではコツといえばコツだ。

 僕は、一応基礎的なテクニックだけは一丁前に出来るようになりかかっている。
 相手の言っていることが自分の価値観では「え?どうなん?」と思うようなことでも、まずは『無条件の肯定的配慮』で受け止め、時に『共感的理解』を意味する返答をし、時に『自己一致』として自分自身のありのままの感じ方を表現したり、してみたり。
 それと基本的な聞く姿勢を意識しておく。
 お友達から受ける「ちょっと聞いて?」くらいの相談なら、恐らくこれが出来るだけで相当な聞き上手になれると思う。なるほど、催眠術スクールの中井先生が言っていた通り、男子はこれでモテモテだろう。分からなくもない話だ。

 しかし、そこで満足していてはカウンセラーとしては三流だとすぐに分かった。

 実習は小人数に分けられたグループに講師が一人付きっ切りで行われる。CO役とCL役とそれをはたで傍聴する役に分かれる。
 無論リアル実践では傍聴席などありはしない。あくまで実習での話。

 僕がCO役の時、頭の中には一つのプロファイリングボードが浮かび上がる。そこに、CL役が話した事柄を配置マッピングしていく。時に「これとこれが関係している」「この下りは本編とは関係がない」「最初の話と終盤の話が繋がっている」などと、脳内ボードへマッピングした情報にさらに線でつなげていくような感じだ。
 ボードは黒だったり、白だったり、時に透明アクリル板のようなモノが浮かび上がり、両面を使うこともある。
 手でノートにかき取ることもあるのだが、追いつかないのでキーワードのメモくらいにしか対応できない。
 まさか、ゲームグラフィッカー時代の脳内グラフィック表示機能がこんな形で役に立つとは誰も思わないだろう
 そんな感じで進めていく。

 前述の通り、基本を押さえた傾聴は形だけなら一丁前に出来始めている。相手の話した事象を整理していける状態に仕上がって来たからだ。

 しかしそれで出来る傾聴は、単に『目に見える事象』をとらえているのとかわらない。CLから『伝えられた事象』つまり『目に見える事象』にとらわれて、3次元的発想のもとに傾聴が行われているに過ぎない。

講師
「今回CLは何を伝えようとしたと思いますか?」
「CLはどんな気持ちで問題を抱えていたか
 分かりますか?」
話の中盤から、CL自身問題の中核の話をし始
 めたときの様子の変化は気付いてましたか?

などと、様々に鋭い突っ込みを入れてくる。答え合わせというより確認をしてくる。それも、担当講師によってその突っ込みの鋭さはかなり違う。しかしそれを当たり外れととらえる必要はない。
※でも正直、最初から鋭い突っ込みをガンガンしてくる講師より、
 若干緩めの講師の方が最初はいいと思う。

 そんな中のこと、

CO役の白へび
「様子はとらえてました。あまりに困り果てて
 もう『笑うしかない』ような状態に
 なってるんだと感じました」
講師
「それに気が付いてたんですねぇ」

 気は付いたが、活かせていない。
 CLから『伝えられた事象』とは別に『事象と背中合わせにある語られない情報』があることに気が付いたというわけだ

 それは、ある時は『非言語』として。またある時は‥、いややはり『非言語』として‥。
 そしてある時は『言語』なんだけど『不明瞭な言語』として伝えられる。または微妙な間として。あるいは、手癖とか‥やはり『非言語』なのか。

 つまり、CLが言った言葉を素直に受け止めているだけでは真実が見えてこないことがありうるのだ

『陰と陽』
この世界にも存在している
間違いなく

 つづく

■次のエピソード》