催眠術イベントやりました
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2023年7月22日土曜、京都市四条(しじょう)ウィングス京都でマインドクリエイトの催眠術イベントが開かれた。
今回で4回目となるこのイベントに、僕は演者として2度目の出演をさせてもらった。
前回のイベントで白へびが扱ったネタは
『テレビが催眠装置だと本当に言えるのか?』
催眠術の観点から解説する
というモノだった。
2023年7月23日日曜、マインドクリエイトの催眠上級クラスに行って来た。
中井先生
「白へびさん、昨日のあの状況では私にとっても難しかったです。それでも、難易度が高い状況でありながら良い出来でしたね。
喋りのタイミングとか間の取り方も聞き取り易くて上出来でしたよ。
そうとう練習されたんじゃないですか?」
白へび
「ありがとうございます。
何回練習したらそうとうと表現するにふさわし練習になるかわかりませんが、特にこの一週間は集中的に、毎日練習しました。
持ち時間の25分に対して30分以内で終わらせるのがどうしても難しくて、前日は練習開始直前に中井先生の模範の録画を改めて見直してみました。
そこからヒントを貰って、夜中の2時3時にももう少し練習してました」
中井先生
「昨日の様子を録画してありますので、今から録画した動画を見る羞恥(しゅうち)プレイをやります。勝手に『羞恥プレイ』って言ってるだけなんですけどね。
自分の演者としての様子を動画とかで見ると、物すっごい勉強になりますから」
この日、参加者は僕一人だった。
最近では、上級クラスよりも初級クラスに申し込みが随分と多くなっているという。
中井先生
「どうですか?自分の様子を見て」
白へび
「意外と恥ずかしくないっていうか。よくこんなことやったなぁと思います。ちゃんとイベントになってましたねぇ。
前半はやはり緊張が伝わってきてしまいますが、やってる最中でも感じたことですが、後半の見せ場の辺りでは緊張がほぐれてのびのびやってる感が自分でもあったし、動画からも伝わってきました」
僕はイベント開始最初の、催眠術を一般の人に体験していただく催眠術ショーを担当したのだ。
これはイベントのなかでも最も難易度が高い。
前半は主に誰がかかり易いか見極める時間。後半は見極めによって選んだ2~3人にご協力いただいて、更に面白い催眠現象を体験あるいはお見せしていくという構成になっている。
白へび
「ただ‥かかり易いか確実性に欠けると思って、初めて参加する人から選ぶ決断が出来なかったのが僕は引っ掛かりがあります。あの人かかりそうだな~と思う人がいたんですが、どうしてもその人を選べませんでした。
ですが、複数の悪条件のお陰で本当の意味での挑戦が出来たと思います」
僕が言う『本当の意味での挑戦』とは何か?
さて、イベントの様子を少しお話してみたい。
この日、事前にかかり易いことが分かっている人が3人来ることになっていた。
そのため、人から「かかってくれるサクラがいるんじゃない?」という趣旨の話をされた時、じゃっかん『ムッ』としつつも、図星という気持ちも持ち合わせていた。
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が、しかし‥。会場入りすると早速イレギュラーな情報が届けられる。
かかり易い傾向にある3人のうち2人がこれなくなったという。更に、一般参加のうち5人がいきなりキャンセルになったというのだ!
『かかり易い傾向にあることが事前に分かっている人が来ない』というだけなら僕にとって理想的な挑戦になるのだが、そのほかに単純にお客さんが5人キャンセルというのがなかなか手痛いところがある。
その中にかかり易い傾向にある人がいるかもしれないからだ。参加人数が多めの方がショーの完成率が高まることを意味するのだ。
実のところ、かかり易い人が来ることをたいして意識してなかった。というか眼中に無かった。かかってほしい催眠にお客さんがかからなかった時の対処を見越して練習していたからだ。
そういう状況も臨機応変(りんきおうへん)に切り抜けてこそ、本当の挑戦だと思うからだ。
20人ほど来ることが決まっていた会場は7人分の席が空いた。この状態でイベントスタート。
イベント開始後ステージに立った時「こんなスッカスカなんだぁ~」と思ってしまう。
ともあれ、まずは練習の成果を披露していく。
特に効果トークは重要で、催眠に対する欲求・安心に加え、白へびの催眠術にかかることのメリットをお伝えする。
見極めは主に『カタレプシー』と『凝視+催眠深化』の辺りでやっていく。
が、特に初参加の数名の人は今一つガッツリはまらない。‥あの人ちょっとかかってる傾向があるなぁ‥。くらいの反応しか出ない。
かかってくれてる人も中にはいる。ただし、過去のイベントに参加して少しかかったことがある人みたいなので、今回は避けたい気持ちもある。(このマインドも余計だった)
苦渋の決断で、比較的かかる傾向にあった人を初参加じゃない人から一人選び、かかってんのかかかってないのか今一つよく分からない人をやはり初参加者じゃない人からさらに一人選んだ。
ここなのだ、今回の挑戦で特に心残りなのは。
結局怖かった。『ガッツリじゃないにしろ、かかりそうな反応をしているその初参加者を選んで、やっぱ反応が出なかったらみんなが面白くないんじゃないか?』と。つまり、映像業界でいう所の『撮れ高』みたいなモノだろうか。撮れ高はネタとしては一応笑を誘うワードかもしれないが、結局は番組制作陣が得するかしないかという自分達を優先するマインドと言える。つまり『与えるマインド』ではないのだ。
今振り返ると、これは与えるマインドではないどころか楽しませるマインドじゃない。恐怖から自分を守ろうとする、周りを敵にするマインドなのだ。催眠術ショーが誰のために行われているのか?完全にはき違えた観点で動いてしまったというわけだ。
結局、イレギュラーなこともちょいちょい起こりタイムリミットも迫って来るので『声が出ない』を急遽省き、『名前を忘れる』で「頭に名前が浮かんでるけど言えない」という反応だったので『名前を変える』を省いた。
が、好き好き催眠は選んだ人のキャラクター性に大いに助けられ、一同大笑いする場面も生まれ、何とかショーとして成立させてもらえた。
つまり‥、つまり!
僕は事前にかかり易いと分かっている人を一切当てにしない催眠術ショーを正々堂々とやっていたということが判明したのだ!
今回、『ヒヤヒヤ』というよりは、イレギュラーに対してその都度どう対処するか『瞬時に行動・言動を選ぶ』という局面が非常に多かったと感じる。
23日スクールで、中井先生と話す
白へび
「事前にかかり易いって分かってる人が一切いない条件下で催眠術ショーのデビューが出来たということが、『本当の意味で催眠術イベントに挑戦出来たということ』だと思ってます。
人から言われてたんですよ、イベントにはサクラがいるんじゃないか?って
図星のような感覚もあって、その時は何も言えませんでした」
中井先生
「サクラ~とまでは思わないですけどねぇ。
かかり易いってだけで、100%かかることが保障されてるわけじゃないし、実際本当にかかってますからねぇ。
そこはそんなとらえ方しなくていいんじゃないですか?」
なるほど、現に今回もベーシックな反応がガッツリ出ても後半で反応が出なかったり。反応が出る時と鈍い時と、人それぞれ反応の出方がちょいちょい違っていたのだ。
それに、『サクラ疑惑』を僕に言って来た人にはその場で催眠術をガッツリ掛けて差し上げた実績もあるし。
じゃぁ、サクラなんていないじゃなか。
つづく
※次の催眠イベントは2023年10月28日の予定