尼吹(あますい)
2023年5月28日、この日、友達が所属する『尼崎市吹奏楽団』の定期演奏会に行って来た。
楽団に所属する友達がチケットの用意があるとのことで誘ってくれていたのだ。因みにこの演奏会はそもそも無料だ。ただ、チケットを事前に用意するのがわずかハードルになる。それがいとも簡単にクリアされたのだ。
友達曰く「市から毎年一定の活動費を受け取ってる楽団だから下手な演奏は出来ない。だから、毎年全国大会に出場して結果を残さないといけない」とかで、そうとう高いレベルの練習をしている印象を受けていた。
僕は過去に指折りな回数ではあるが、吹奏楽なりフルオーケストラなり、ピアノ・ヴァイオリンセッションなり、その道の有名と言われる指揮者や奏者が出演するコンサートに行ったことはあった。
そんな僕の耳で聴いて、「市の楽団って・・これ、プロ集団じゃん!」と、ぼそっと呟(つぶや)くほどに聞き入って、曲と曲の間のトークをのぞき、コンサートが終了するまでうたたねする間も無かった。
演奏会終盤、先代の指揮者が好きだったという『マイウェイ』が演奏された。
■youtubeからマイウェイの吹奏楽演奏》
※陸上自衛隊、警視庁、東京消防庁、海上保安庁、音楽隊OBによる演奏らしい。
僕がこの日『定期演奏会』で聞いたバージョンとはちょっと違うけど大体想像がつくだろうか。
『あぁ、これかぁ!』聞くと思い出す。
これを聞くとつい、自分のこれまでの様々な体験や想いがあふれんばかりに呼び起される。
何となく自分の人生の表れを意識した脳内イメージがこれ。
が、今回ちょっと違う視点が見えて来た。
今年1月、知り合いの占い師に今年の傾向と対策を占ってもらっている。
占い師は様々に話してくれるが、特に僕の耳に残っていることは「他者の人生を認める」だった。これは、今年占い関係なく僕自身の目標である『無条件の愛を発動する』ということと何となく近しい話として受け止めていたので、強い印象が残っていた。
なので、いつも「他者を認める」ということを実際に他者を認めることが態度として出来てなかったとしても、意識にある状態だった。
マイウェイ演奏で、高速に記憶が呼び起されていく中、
「あ、もしかしてこういうことか・・」と、最初は自分の頭にだけ在った人生の線が、会場に演奏を聞きに来ている人達の頭上にも。そして、さらに奏者達の頭上にも突き通るそれぞれの人生の線を、何となく脳内補正で重ねて見ていた。
『マイウェイ』という曲名に意識が向くだけで演奏を聞いていた今までは、自分のことにしかフォーカスしなかった。
今回、『他者を認める』『無条件の愛の発動』というキーワードを持ち合わせていたからだろう、自分の人生観から始まった天に続く意識の線は他者にも奏者にもそれぞれに在るのだと認めることが出来た気がする。
マイウェイとは自分のことだけではないのだ。