二人の賢者と熊本遠征2
■前回のエピソード》
※賢者α=僕の仕事を少しサポートしてく
ださる宇宙の流れに逆らわない天才の友達。
※賢者β=税理系職の一見普通に見えるが
めちゃ深みのあるカッコイイおじさん。
熊本での日程は以下の通り
1日目》(阿蘇白水龍神権現)白蛇神社→白川水源→高森丼→幣立神宮(へいたて)→熊本市内で酒盛り&宿泊
2日目》不動岩(ふどうがん)→涅槃像(ねはんぞう)が見える大観峰(だいかんぼう)→阿蘇プラザホテル→阿蘇山火口→熊本空港
移動手段が路線バスしかなかった旅とはえらい違いの大ボリューム。
熊本空港に賢者αと共に降り立つ。空港に賢者βが迎えに来ていた。挨拶もそこそこに早速車に乗り込む。
誰が何処に座るか、一歩引いて様子を見ていると賢者αが言う。
α「私後ろに乗るから白へびさん前に座って
ください」
白「αさん後ろでいいんですか?」
α「私後ろに座りたい」
ということで僕が助手席、賢者αが僕の後ろ、賢者βは運転席。後ろの席というと社会的には偉い人が座る席だ。そういうことかな・・??
早速、最初の目的地、白蛇神社に到着。
実際、熊本遠征直前まで白蛇神社に行くかどうかは決定されていなかった。しかし遠征数日前、あるつてから龍神祝詞の話を聞いていた。何となくネットで調べた龍神祝詞の写しをスマホに入れていた。
β 「白へびさん来るし、白蛇神社どうかな?と
思って。今まであそこにあるって知っては
いたんですけど~、私も初めて来ました。
今までも遠方からいらっしゃる方を車で案内
したこと何回かあるんですけど、白蛇神社は
初めてなんですよねぇ~」
皆揃って、白蛇神社初参拝。
神社仏閣では、神様仏様との繋がりを作るには境内を時計回りに回るのが鉄則だ。宮司さんによってはその辺を分かっていないのか、ちょくちょく反時計回りさせる順路になっていたりもする。その時は仕方ないのでそう回る。しかし、順路が書かれてない場合、時計回りを心がける。
島根県出雲大社では、多くの参拝客が反時計回りする傾向にある。10年前、一人旅で出雲大社に行った時、僕も何も知らず反時計回りに回っている。
出雲大社で強い守護を得たいなら、拝殿で二礼四拍一礼したのち、是非周りに流されない強い心を持って時計回りしてもらいたい。
参拝では、拝殿で二礼二拍一礼でご挨拶したのち、後からくる参拝者に配慮してちょこっと横にそれて、大祓いの祝詞と仕入れて間もない龍神祝詞を唱えた。練習で数回しか読んでないのですらすら読めない。でも大丈夫、詰まっても間違えても着実に一音一音発音するだけで日本語50音はウェーブを発生させられるのだ。僕はそれを身をもって体験したことがある。なので自信満々で祝詞奏上。
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時計回りで鳥居方向へ戻ってくると、祝詞奏上中にさっさと参拝を済ませていた賢者二人が、境内入ってすぐ右のバラック小屋に入るよう僕に促(うなが)す。
小屋に入ると、中に神職の人が一人おり、正面奥には生きた白蛇を御祭りした祭壇があり、手前に別の祭壇があった。
そこで最初に、簡単なお祓いを受けさせられる。次に手前の祭壇にお財布をのせさせられる。すると生きた白蛇を財布にのせてくれる。そして生きた白蛇に両手をのせて願い事をするように言われる。
白蛇とは言え、僕が幼少期に遭遇した摩訶不思議な赤ちゃん白蛇とは美しさがまるで違う。物質感が強いというか・物体という感じが強いというか・・、まぁそりゃそうか。
両手をのせるが『手の重みを蛇に与えるときっとこの蛇も疲れるだろう』と頭によぎる。のせてるけど載せきらないようにのせた。白蛇は落ち着いていてくれて、僕に攻撃するようなことはない。内心『こいつも大変だなぁ、きっと守銭奴(しゅせんど)みたいな人たちばかり相手にさせられてるんじゃないかな』と一瞬思った。
あまりそんなことを思い続けると逆に僕が貰ってしまうことがありうる。一瞬よぎったくらいで頭から消す。
神職「さあ!この間に願い事を念じます!
商売繁盛・仕事運向上・金運向上・
家内安全・財運上昇・・・・・・・・」
と、様々に願い事を唱えと言わんばかりに思いつく限りの要素を言ってまくし立ててくる。
とっさに、最近春のお彼岸に先祖供養したことを思い出し、
白「ご先祖の皆さんが現世に悔いなく、あの世
で仲良く過ごしてくださいますようお祈り
いたします」
と、ぼそっとつぶやいた。
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バックナンバー②~ 参照のこと
金銀財宝と隣り合わせにあると思われる生きた白蛇を目の前にして、普通なら金銀財宝を望むはずなのに、
その神職が「カネ!カネ!!カネ!!!」と言わんばかりにはやし立てているような感じがして、天邪鬼(あまのじゃく)な僕は、今は亡き他人のことを思って念じてしまった。
神職の人の「これを願え、これも願え、こういうことを望め」と言ってるような言葉に、ある種の気持ち悪さか、重さを感じた気がしたのだ。
とっさの事ゆえ、本音が出たのかもしれない。現在の僕の本音が、他者を思う気持ちに満ちていて何だか誇らしい。
ってか、折角白蛇神社に行って、ご先祖があの世で仲良くすることを念じるなんて、これで良かったんだろうか。
でもそんな僕が僕はスキだ!
つづく
■次のエピソード》