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産業カウンセラー養成講座に通う4
■前のエピソード》
前職の先輩とまたVC(ボイスチャット)していた。
産業カウンセラー養成講座に通っていることは皆に内緒にしているので、勿論先輩にも話してなかった。
白「じつは今年産業カウンセラー養成講座に
通ってるんですけど」
先「あぁ、言ってたね」
白「あれ?言ってましたっけ」
前職の先輩にはすでに言ってしまっていたらしい。そんなことはどうでもいいけど‥
その先輩とはしょっちゅうゲーセンミカドのゲーム攻略ライブ配信を同時に見ながらVCしている間柄である。
この日も、夜九時から『メタルホーク』を攻略する配信を見てVCする約束をしていたのだ。
白「そう言えば、
画像回転拡縮(かくしゅく)って
スーファミの機能でしたね」
※画像回転拡縮がスーファミの機能》
画像回転・縮小・拡大のプログラムを一から書かなくても、スーファミの機能を呼び出すコードを書き込むだけでハード的に処理できるということ。ソフトで行うと長いプログラムコードをいちいち処理して負荷のかかることも、ハードの機能で処理負荷を圧倒的に高速かつ軽く出来る。
先「そうだねぇ、
メタルフォークの後にスーファミが
リリースされる時
画像回転機能が搭載されるって言うから
当然メタルフォークが移植されると
思うじゃん・・
でもナムコは移植しなかったからねぇ~
スーファミで発売されなかったんだよね」
白「これ人気あったんじゃないですか?
僕もミカドでやりましたよ
今やってもめちゃめちゃ面白いですよ」
先「任天堂のゲームに近い内容のが在ったから
避けたのかな~」
白「去年アーケードアーカイブスに移植され
てますね、switchで遊べますね」
先「昔はこれが体感ゲームだったんだよなぁ
コレ微妙に照準合わせらんないんだよね。
筐体ごと照準レバーも傾いちゃうから
微妙な操作が難しいんだよね
この人たち相当うまいよ」
※筐体(きょうたい):ゲーム基盤が入った箱・本体・装置
とまぁ、ちょくちょく『ミカド』をダシにVCを楽しんでいる。
と、先輩が産業カウンセラーってどういうことやる人なの?と質問してきた。
先「産業っていうくらいだから、
企業に努めてる人を対象にするの?」
白「とは限らないみたいです、結構幅が広いです」
先「問題解決してくれるの?
悩んでる人が来たときに、こうしたら
いいですよ?とか具体策を教えてくれるの?」
白「いや、それはしちゃだめです」
先「え???・・(息を吸う音)それってぇ~」
こういう反応を示す時の先輩は鋭い突っ込みをしてくる。手強(てごわ)い質問をしてくると分かる。付き合いが長いからかな。
先「え、人は何か悩みを抱えて来るん
じゃないの?カウンセラーの所に」
白「そういう人も来ると思います」
先「カウンセラーって悩みを解決させてくれる
んじゃないの?」
白「そうりゃそうかもしれませんが
解決する方法とか具体的な指示を
しちゃだめです」
※今のところの白へびの理解
先「え?それってぇ~、詐欺じゃないの?」
白「詐欺じゃないですよww
勘違いしてますよ、カウンセラーを」
先「だとすると和製英語のカウンセラーを
問題解決してくれる人として認識してる
日本人は相当いますよね」
白「かもしれませんね」
実際僕自身、最初の実習でついつい相手の悩みの解決策の提案をしてしまっていた。僕もカウンセラーは相手を困りごとから解放に導くべく、解決策の提示をやる人だと思っていたのだ。
実習が進むにつれ、実はそういうスタンスじゃないことを知った。
『導く』という点に限って、まぁギリそうだ
しかし、その『導き方』がミソなのだ!
先「(息を吸う音)じゃぁカウンセラーって
いうのはどういうことをするの?
例えば、企業に努めてる人が
"職場で上司から残業を強いられていて
残業代は正い額が支給されません
これってパワハラじゃないですか?
どうすればいいですか?"
とかいうのって来るんじゃないの?」
白「かもしれませんけど
解決策を提示するというよりは
話を一緒に見ていく感じです。
相手の話に寄り添って、ぐちゃぐちゃに
なった頭の中を一緒に整理していく感じです
こちらが何か提案するというよりは
本人の中から出て来たモノに焦点を当てて
いくんです」
先「ん~?
じゃぁカウンセラーってそもそも
どういう定義なんだ~?」
白『どう説明したら分かってくれるんだ・・』
次はどう言うか・・?
前にもこういうやり取りの末「君の考えは甘いよ」などとやり込められたことがあるので今回はなんとなく引き下がりたくない。
すると、
先「ちょっとググってみましたカウンセラーの
定義がわかりそうなのを」
![](https://assets.st-note.com/img/1682896901788-YiFmW5wzP9.png?width=1200)
イヤホンごしに朗読する声が聞こえる、これを読んだらしい。
そう、この人は何でも能動的に自分で結論を出せるタイプの人なのだ。あらゆる場面でそうだ。
ゲーム開発の場でもVRが一般に出回り始めた最初期のころ、早くもヤフオクに出品されたVRヘッドセットの中古を購入し、グラフィッカーでも比較的習得のしやすいC#(シーシャープ:プログラム言語の一つ)を仕事の合間に独学し、無料で使えるエンジンで自分でプログラムを書き、あり合わせのグラフィック素材を適当に使って宇宙空間に宇宙戦艦を複数飛ばし、そのド迫力の戦闘空域を遊覧飛行出来るVRシーンを自分一人で作ることが出来る人だった。
※エンジン:Unity(ユニティ)・UnRealEngine(アンリアルエンジン)といった、ゲームソフトを作ることが出来るソフトのこと。古くから存続するゲーム開発企業の場合、エンジンを使わず自社製ライブラリを使用することもしばしばある。
※ライブラリ:ゲーム素材データをゲーム機上で正しく走らせるための繋ぎ役をするミドルウェア的なソフト(正確にはソフトじゃない)。
※ミドルウェアとは‥ やめとくか。
きっとこの人は試行錯誤するのが楽しいのだろう。それはさておき‥
『僕とお話する』以外のレイヤーが常にこの人の頭には同時進行している。
先「あぁなるほど、カウンセラーって言うのは
そういことなんですね
君の説明であってますね」
白「分かっていただけましたぁ?」
ホッとする。
先「じゃぁさっき例に上げた場合ではどう
なるの?」
白「どういう状況か自分である程度分析出来て
る雰囲気の言い回しでしたね」
先「ああいう場合は、カウンセラーというよりは
弁護士とかかなぁ~」
白「状況を自分で分析出来て、何がおかしいって
冷静に判断出来ているのであれば
弁護士の方が話が早いでしょうね」
先「じゃぁ、オレはカウンセラー必要ねぇなぁ~」
だろうなw この人は
つづく
■次のエピソード》