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メッセンジャー再び⑥ 最終回

■前のエピソード》

 『手塚治虫って何者??』と驚くほどの感想を抱いた。

 読むスピードが遅い僕は、結局『未来編』一冊読み終わるのに、3時間以上かかった。トイレにも行かず没頭した。

 読み終えたときの感覚は、まるでチャネリングしてヒントを得て作ったかのような『2001年宇宙の旅』を見終えたときの「よく分からなかったけど・・、見たぁ!!!という、不思議なほどの重厚な充実感
 それと瓜二つと言える感覚だった

 神秘的な追体験を漫画を通してさせてもらった。大げさに言うと、宇宙の真理・宇宙のサイクルに触れたような感覚曼荼羅宇宙図(まんだら)を書き上げた人と同じ感覚になったような・・とにかく言葉では言い表せない宇宙の髄(ずい)に触れてきたような感じがしてならなかった。

 読み終るころ、両目が涙で一杯になった

 表紙を閉じて
あぁ~、読んだぁーーーー
 2冊目なんてとても続けて読めない

 持続可能な集中力を殆ど使い果たし、なにより物凄い情報量で頭がいっぱいだった。おまけに宇宙の髄を追体験したのだから。あれから既に何日も経った今ですら、あの充実感は蘇ってくるほどだ。

 そこでフと隠者の言葉を思い出す。
日本の古き良き伝統文化の経験を通して・・

 漫画と言えば日本の歴史ある伝統文化なはず
 古くは「鳥獣人物戯画」(ちょうじゅうじんぶつぎが)という現代の漫画の手法とよく似た描き方がしてある、特徴的な絵図があったと思う。

画像元:https://kosanji.com/chojujinbutsugiga/

『漫画の定義』によるが、これも伝統文化ととらえると、大いなるヒントがまだまだ得られそうな気がしてくる。

 『火の鳥・未来編』を読み終えて早速、例の大いなる落胆の意を表現してくれた友人に連絡を入れた。

白「京都国際マンガミュージアムで
  火の鳥・未来編読んで来ました!!凄い
  内容でした。手塚治虫っていったい何者!!」
友「いいですね!
  元々医者みたいですが、
  そうとう日本史知ってて更に
  アカシックレコードに繋がっちゃってる系
  ですね」
白「朝から行って、全部読めるかなと思って
  ましたが、一冊が辞書くらいあって
  没頭して3時間半かかりました。頭が
  いっぱいになってそれ以上居られません
  でしたww」
※wとは(笑)の意味。2000年くらいから当時の10~20代の人たちが使い始めたと思われる表現。筆者白へびも当時高校を卒業したくらいだったので世代なのだ。

 なるほど、アカシックレコードねぇ~。
 ありえなくはない話だなぁ~。

 僕はてっきり手塚治虫のパトロンか何かにFMがいるじゃないか?とか思っていた。いるかもしれないし、それとは関係なくアカシックレコードなのかもしれない。でも、果たして知識だけで人の心を宇宙へ追体験させられるだろうか
 やはり、手塚治虫って人が、宇宙の髄(ずい)に近づくほどに磨きがかかっていたのではないかと思う

火の鳥未来編の背表紙辺りの印刷
物が古くてかなり黄ばんでいる
黄ばんでも関係ないゼ!ってくらい突き抜けた内容だった

 10冊近くあった『火の鳥』、他にも何かヒントが必ずあると確信した

 未来編を読んだ二日後は催眠術スクールの日。スクールは午後からだ。
 またも朝からマンガミュージアムへで向き、年間パスを買った。僕の読むスピードでは毎回入館料を払っていると高額になりすぎるので、年間パスを利用して、スクールへ行く日の午前中はマンガミュージアムへ行くことにした。火の鳥を1時間くらい読んで催眠術スクールへ行く。

あぁ、京都はやっぱり都(みやこ)なんだ
東京は色々あっていいなぁ‥と思わずに済むほど
京都はいい。
直感のまま京都へ来て本当に良かった。

大いなるヒントをもたらす
天の使いになってくれた友人メッセンジャーに
感謝する

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