声掛け
通所リハビリでのある一場面.
クライアントが,自分が使ったタオルケットをたたもうとしている.そこへ支援者が声をかける.
「わたしがたたみますよ」
「大丈夫.わたしできるから」
「そんな気を使わずに.わたしがやりますから」
どうして,この押し問答になってしまうのかと疑問に思った.
一言,「ありがとうございます」と添えて,目の届く範囲にいる.
「手伝いますよ」と声をかけて,一緒にタオルケットをたたむ.
声をかける前に,見守る.
このようなやり取りの前に,なぜ,どちらかがすることが先に出てくるのか.
「どちらかがする」ということは、おそらくお互い気楽なのだと思う.一番すっと出てくる考えなのだと思う.それがいいことだとか、悪いこととは言わない.その時の,目的と状況によって,関わり方が変わってくるからだ.
ただ,支援の方針にそって,目的に沿って,意図をもって関わっていきたいと思う.
ちょっとしたことで,一日の時間のほんの何百分の一かもしれないけど,一つ一つの積み重ねが,クライエントの健康や幸福に近づくために必要だと思う.