蔬菜育種におけるDNAマーカー支援選抜と育種利用 スイカ編 #003 【スイカうどんこ病抵抗性レース1W選抜マーカー】
有用形質選抜のためのDNAマーカー
スイカ編 #003 【スイカうどんこ病抵抗性レース1W選抜マーカー】
Watermelon [Citrullus lanatus (Thunb.) Matsum. & Nakai]
【概要】
「Arka Manik」 × 「TS34」由来のF2集団を用い、スイカの種内遺伝地図を作成、転写配列変異とうどんこ病抵抗性(PMR)、種子サイズ(SS)、果実形状(FS)の量的形質遺伝子座(QTL)を分析した。
この地図は、174の切断型増幅多型配列(CAPS)マーカー、2つの派生型切断型増幅多型配列(dCAPS)マーカー、20の配列特性増幅領域(SCAR)マーカー、8つの発現配列タグ単純配列繰り返し(EST-SSR)マーカーからなり、平均マーカー間距離6.9cM、連鎖群あたりの平均マーカー数14.6個、14の連鎖群(LG)で構成されている。
遺伝様式とQTL解析の結果、PMR、SS、FSの各形質は、それぞれpmr2.1、ss2.1、fsi3.1と名付けられ、主要QTLの不完全優性に制御されていることが示された。
2番染色体(Chr02)上に検出されたpmr2.1は、表現型の変異の80.0%を説明した(LOD = 30.76)。
このQTLは2つのCAPSマーカー、wsb2-24(4.00 cM)とwsb2-39(13.97 cM)によって挟まれた。
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