経営環境の激変と中小建設業経営

中小建設会社にとって、2024年から始まる残業規制の問題は大きな課題です。この課題は、理想的には業界全体で取り組むべきで、需要サイクルを円滑にするための無理な工期の調整など、繁忙期と閑散期の変動を均衡させるための構造改革が必要です。しかし、業界全体の改革を待っていても、中小建設会社の当面の負担は解消されませんので、依然として今は中小建設会社は重い負担を負っている状態と言えます。さらに、残業規制により、中小建設会社は人員を増やしたり、下請け業者に頼ったり、移動時間を減らすために業務エリアを再検討することを余儀なくされ、経費の増加につながっています。さらに、労働時間の制限は貴重な契約を失うリスクを伴い、工期の遅延によりプロジェクトが拒否されるという悲惨なシナリオを呈しているのです。