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【超簡単】会計初心者のための成長性の分析方法
「企業が成長トレンドにあるか調べるにはどうしたら良い?」
「簡単な成長性分析について知りたい!」
皆さん、こんにちは。会計ラボです。
投資先の企業が将来成長するかどうか、気になりますよね。
実際に、成長性があるかどうかを見極めることは重要です。
しかし、企業の業績の良さのみで判断してしまう方は意外に多いのではないでしょうか?
業績の良さだけでなく、成長トレンドに入っているかを知ることは非常に大切ですよね。
本日は、会計初心者でも簡単にできる企業の成長性の分析方法をお伝えしたいと思います。
結論からいうと、趨勢(すうせい)分析が有効です。
では、趨勢分析の仕方をみていきましょう。
◇この記事がおすすめの方◇
✍️ビジネスに関心のある方、就活生の方
✍️仕事で会計知識が必要な方
✍️会計リテラシーを高めたい方
✍️株式投資を行っている、検討している方
趨勢(すうせい)分析とは
趨勢とは、ものごとの動向のことで、趨勢分析はある数値の動向を分析する方法をいいます。
これは財務諸表(ファンダメンタルズ)分析の手法の1つとして、よく用いられます。
趨勢分析は、任意の基準年度を決めてその年度の数値を100とした場合のその後の数字の動向を分析します。
趨勢分析は、特に、他社と比較するときに非常に便利になります。
言葉だけだとなかなか理解が難しいかと思いますので、実際の企業を用いて分析してみましょう。
外食企業の成長性の分析
外食チェーンの日本マクドナルド、スシロー、丸亀製麺(トリドールホールディングス)の趨勢分析を行ってみましょう。
まず、各社の過去5年間の売上高推移をみてみましょう。
各社ともに売上高は増加傾向にありますが、どの企業が成長率が高いのかがわかりません。
むしろ、売上高の規模に目がいってしまい、売上高の変化率を分析することが難しいかと思います。
(なお、日本マクドナルドが3社の中で最も売上高が大きく、2020年には2,818億円に達しています。)
そこで、趨勢分析を行ってみましょう。
2016年の売上高を基準(100)として趨勢表を作成します。
作成した趨勢表が下記の通りです。
趨勢表を作成すると、企業の成長率がわかりやすくなりますよね。
過去5年間で最も売上高の成長性が高いのは、丸亀製麺で2016年から63.7%成長していることがわかります。
次にスシロー(38.8%)、日本マクドナルド(27.2%)の順になっています。
このように、趨勢表を作成することで成長性を簡単に分析することができます。
趨勢による成長性分析のメリット・デメリット
趨勢分析によると、過去の数値を調べれば簡単に企業の成長性を予測できるというメリットがあります。
そのため、会計初心者にとってはシンプルで簡単な方法であると考えます。
しかし、あくまで過去の数値の動向から将来を簡便的に予測する手法であり、正確性に欠けるというデメリットがあります。
実際には、商品の売れ筋であったり、業界の将来性、サービス・製品開発活動、など様々な要因が企業の将来性に影響を与えます。
そのため、実際に企業の将来性を厳密に予測するためには、より深い分析が必要となりますので、注意してください。
しかしながら、過去のトレンドは将来も続く可能性が高いと考えると、趨勢分析は簡単にできるので会計初心者にとってはオススメの成長性分析の方法になります。
本日のまとめ
本日は、会計初心者のための成長性分析についてお話をしました。
成長性分析には趨勢分析が有益です。
趨勢分析は、任意の基準年度を決めてその年度の数値を100とした場合のその後の数字の動向を分析する方法でした。
日本マクドナルド、スシロー、丸亀製麺の売上高の成長性を趨勢分析で確認したところ、丸亀製麺の成長性が最も高い値となっていました。
今回は売上高に着目しましたが、営業利益など指標を変えて応用することも可能になります。
この記事が皆様のお役に立てると嬉しいです。
外食チェーン3社の財務諸表クイズも出題していますので、よかったら考えてみて下さい。
👇日本マクドナルド、スシロー、丸亀製麺の財務諸表クイズはこちら👇
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