【ぬいぐるみ療法】ぬいぐるみが変えた母の人生
私の母は長いこと結婚に伴い生まれ故郷の神奈川県を離れ遠い関西の兵庫県に嫁いできました。
友達も少なく、孤独な期間を過ごしてきました。
そして53歳で離婚。生まれ故郷の神奈川県に戻ってきます。
しかし、半生以上も離れた生まれ故郷はとうに様変わりしていました。ここでも母は孤独でした。
そして、60歳を間近にして適応障害からのうつ病になりました。
そこからの治療は困難を極めました。
正直、診断名が下されたのが60歳だっただけで実はもっと前からうつ病だったかもしれません。
長い間の孤独が母を追い詰めたのは子供の私が一番よくわかっています。
そして私自身が27歳の時うつ病にかかったことがきっかけでぬいぐるみを購入し、可愛がっていることを母もうらやましいなと思うようになったことで転機が訪れます。
ある日、母はもし自分のぬいぐるみを持てたらいいなと話したことをきっかけにそれなら!と一緒にぬいぐるみを購入に行きました。
その日から母の人生は変わりました。
購入したのはキャラクターものの人形でしたが、母はそのキャラクターに詳しくなく、一目惚れで購入。
白くてうさぎみたいな人形に毎日話しかけずっと撫でるようになりました。
話し相手がいなかった母に突然愛くるしい話し相手が現れました。
いつも一緒にいて寝る時も一緒。
いない時はお風呂に入っている時とお手洗いに行ってる時くらいです。
ぬいぐるみがやってきてから母の生活は一変。
明るく楽しいものに変わりました。
側で見ていた私も母の回復ぶりに驚いています。
いつも憂鬱そうな母はもういません。
今はぬいぐるみと笑い合っている明るい母がいます。
ぬいぐるみでこのように変わることをぬいぐるみ療法というそうです。
ぬいぐるみ療法には孤独感・不安の解消や抑うつ状態の軽減があるそうです。
なにより、ぬいぐるみは自分自身の鏡になるようで大切に扱うことで、自分自身を癒すことにつながるようです。
母は自然とこれをやっていたんですね。
母がぬいぐるみがやってきてから2週間ほどで元気な時間が増えたことを考えるととても素晴らしいことだと思います。
私自身もぬいぐるみを持っていますが、ぬいぐるみ療法を知ってからは意識的にぬいぐるみを可愛がるようになりました。
毎日話しかけて抱きしめる。
これだけでとても心のやわらかく満たされる気持ちになります。
日常に疲れている方は自分だけのぬいぐるみを持ってみてはいかがでしょうか?
物言わぬ自分の一番の理解者になってくれますよ。