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ナイロン6-6

器具

試験管、50mlビーカー、ピンセット、2ml駒込ピペット

薬品

アジピン酸ジクロリド、ヘキサメチレンジアミン、炭酸ナトリウム、ヘキサン

実験の手順

① 炭酸ナトリウム0.2gをビーカーにとり、水20mlに溶かす。
② ヘキサメチレンジアミン0.2mlを試験管にとり、①の水溶液を加えて溶かす。この溶液はビーカーにもどす。
③ アジピン酸ジクロリド0.5mlを試験管にとり、ヘキサン10mlを加えて溶かす。
④ ③の溶液を②の溶液に注ぐ。このとき、両溶液が混ざらず2層になるように、静かに注ぐ。
⑤ 2層に分かれた溶液の界面に6-6ナイロンが合成されるので、ピンセットでつまんで静かに引き上げる。
⑥ 試験管もしくは適当な太さの棒に巻き上げる。

原理説明

アジピン酸とヘキサメチレンジアミンを、特定の条件下で反応させると、分子どうしが連続的に縮合(1)して、アミド結合(2)で直鎖状につながった 6,6-ナイロンを生じる。
また、実験室で 6,6-ナイロンをつくろうとする場合には、アジピン酸の代わりに、反応性の大きなアジピン酸ジクロリドを使うと、加熱や加圧が全く不要となる。この縮合ではHClが取れる。


(1)水のような簡単な分子が取れて新しい共有結合を形成して1つの分子が生じる反応を、一般に縮合という。
(2)6,6-ナイロン分子中の結合-CO-NH-をアミド結合という。

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