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こんな正月
2020年も終わり、
2021年になったわけだが。
今年ほど年を跨いだ感の無い年はない。
そう感じたのは、
盛大なイベントも人の動きも、テレビのド派手な番組も、実家でくつろぐひと時も殆ど無かったからなのか。
コロナの感染者数が急増したせいなのか。
少なくとも、
めでたい!
と自然と沸き起こるあの正月特有の雰囲気はどこに行っても感じられなかったに違いない。
そんな年を跨いだ感の無い一方で、
しっかり僕らは歳をとり、
代謝の悪さとあらゆる体の劣化に落胆する。
年を取るのは体だけではない。
当然、物も時の経過によって脆く壊れやすくなる。
先日、とうとう
7年半使い込んだスマホと
8年間使い込んだ財布の寿命がやってきてしまった。
人生初めて買ったスマートフォンであるXperiaは、
イヤホンを繋いでも音は出ない、
画面は割れてホームボタンが押せない。
バッテリーが劣化してすぐ電源が落ちる。
進化していくアプリに対応することができず、
ケータイとしての機能を殆ど欠落したただのポケットWi-Fiと化していた。
革の財布に関して言えば、
小銭入れのボタンが外れ、
2つあったお札入れのポケットはボロボロになって破れ4つになった。
物欲が無いというのもあるが、
愛着があったために、
だいぶ前からガタが来てたのは分かっていたが、
なかなか手放せなかった。
「もう眠らせてやれ」
アイスバーグさんがそう言ってたので
ようやく7年半ぶりに買い替え、
最新のiPhone12に機種変更したのだ。
その変容っぷりは
産業革命の如し。
楽しくなって、何度もスマホをいじっては、
無駄にアプリをインストール。
スマホと自撮りしたいくらい嬉しいのだ。
初めて"ゲームボーイ"と"ポケモン赤"を買ってもらったあの時のテンションと一緒だ。
財布も触っているだけで幸せだ。
カードの配置をどこにしようか考えるのを永遠にやってしまう。
枕の横に置いて寝たいくらい気に入っている。
とにかく誰かにこの幸せを共有したくなってしまう。
きっとこれは、
彼女ができた時に紹介したくなる心理と一緒だ。
何の用もないが友人とzoomを開始。
画面いっぱいに買ったばかりのスマホと革の財布を見せびらかす。
「おめでたい奴だ」
今年もめでたい正月になった。