キャズムを越えろ〜ログラス初、タクシー広告×顧客事例動画の挑戦
“ログラスnote駅伝”とは?
箱根駅伝の名物といえば、“山登り”。新年をさらに勢いづけていくために、
12月アドカレを走り切ったプロダクトチームからたすきを受け継ぎ、ログラスで「山を登った」エピソードをビジネス部門・バックオフィス部門が語ります!
6日目はマーケティング部のグレッグが担当します。
前回更新の「Loglass 人員計画」責任者玉川さんの記事もご覧ください!
はじめに
こんにちは! 24年1月にプロダクトマーケティングマネージャー(PMM)としてログラスに入社し、5月からマーケティング部でナーチャリング領域を担当しているグレッグです。普段の業務は、イベントやコンテンツマーケティング、一部認知領域を担当しています。
今回読者の皆さんに紹介したい私にとっての“山登り"は、7月から半年間取り組んできた「ログラス初の導入企業様と制作したタクシー広告」です。
なぜログラスとしてこのタイミングで制作し、ログラスとしてどんな山を登るために実施に至ったのか、裏側を包み隠さずお話しします。
今後タクシー広告を社内で検討する方、ログラスの認知施策の考え方に興味がある方、またはログラスがどのようなお客様をご支援しているか知りたい方にとって、参考になれば幸いです。
日本を代表する企業様の事例動画
「百聞は一見にしかず」といいますので、まずは実際の動画をご覧ください。出演いただいているのは、誰もが知る日本を代表する企業様です。
■ KDDI株式会社様
ご出演者:コーポレートシェアード本部副本部長 和久 貴志様
会社概要:個人向けの通信サービスや金融決済ならびにエンターテインメント等のサービスを提供する会社 通信・金融などのサービスを提供しており、パーソナル事業では、au・MVNO携帯電話や「au PAY」などの金融サービスなど個人向けサービスの提供を手掛けている
会社URL:https://www.kddi.com/
■ JFE商事株式会社様
ご出演様:経営企画部企画室課長 篠崎 大輔様
会社概要:製鉄業向けに高炉スラグなどの鉄鋼主原料の輸出入および合金鉄や非鉄金属、特殊金属の輸入卸売を行う
■ dely株式会社様
ご出演様:取締役 / CFO 戸田 翔太様
会社概要:アプリダウンロード数4,200万を突破した利用者数国内最大級のレシピ動画プラットフォーム「クラシル」を展開している
会社URL:https://dely.jp/
はじめての「顧客事例動画」の制作で大事にしたこと
1. 誘導せず、本音で語っていただく
今回の事例動画では、出演企業様に特定の台本を用意しませんでした。準備したのは「想定質問」のみで、あとは自由に語っていただく形式を採用しました。
この方式を取った理由は、「リアルな本音」を届けたいと考えたためです。各企業の目指す経営管理の利用やクラウド経営管理の活用方法は千差万別であり、画一的な台本ではお客様が感じられている本質的な価値が伝わらないと判断しました。
一方、撮影当日にどんな言葉が飛び出すのか全く予想できず、正直なところ少し不安もありました(笑)。しかし、ふたを開けてみると、お客様の言葉一つひとつに込められた熱意や感謝をいただき、自分たちのプロダクトが真に役立っていると実感する時間になりました。この成果は、FS/CS/アカウントマネージャーがお客様と築いてきた信頼関係、そして価値を提供するプロダクトを生み出す開発チームの努力の結晶だと実感しています。
そうした感情を全社で共有するため、「顧客事例動画」を視聴する機会を設けることは重要だと考えました。その一環として、2024年12月27日に開催されたログラスの全社納会で、視聴会を実施しました。1年を締めくくる場にふさわしい、エモい瞬間を共有できたのではないかと勝手に思っています。
2. さまざまな立場の方にご出演いただく
クラウド経営管理は経営層や経営企画、DX推進など、幅広い立場の方々に影響を与えるツールです。そのため、CFO、DX推進、経営企画担当の方々など、さまざまな視点からLoglassを語っていただける方に出演を打診しました。
これにより、例えば経営層からは戦略的な意思決定の活用例、経営企画担当者からは具体的な業務効率化の事例を伺い、「Loglassの価値をより多面的に描く」ことができました。
3. ブランドデザイン「シンプル×新体験」を徹底する
今回の動画制作では、デザインチームに初期から入ってもらったおかげで、ブランドイメージとして「シンプルで誰もが使いやすいプロダクトで、かつ新しい体験をもたらす」を軸に据えることができました。具体的な工夫例を挙げると、背景を青色で統一し、無駄な装飾を省くことで、リアルな声がダイレクトに伝わる演出を心掛けました。
制作を担当いただいた株式会社antsの北尾様をはじめ、制作チームの皆様には深く感謝しています。ants社の皆様のおかげで、Loglassのブランド価値が一層際立つものになりました(※ ants社にご関心ある方は下記noteをご覧ください)
ここまでタクシー広告動画の紹介、制作する上で大事にしたことを共有しましたが、そもそもログラスとしてなぜ今タクシー広告に着手したのか不思議と思った方もいると思います。ぜひその背景をご紹介させてください。
「キャズム」という山を、お客様と一緒に超えたい
Loglassが迎える「キャズム」という転換点
現在、Loglassが位置する「クラウド経営管理」の市場は「キャズム」と呼ばれる重要な転換点に差し掛かっています。キャズムとは、革新的な製品が初期市場から主流市場へ移行する際、大きな溝のことを指しています。
これまで「イノベーター」や「アーリーアダプター」に支持されてきましたが、最近では「信頼性」をより重視するメインストリームのお客様とお会いすることも増えてきました。その現状に対して、4-6月にログラス初のTVCMを行い、認知度拡大につながりました。
自社だけではキャズムは越えられない
しかし、TVCM実施後の調査で、会社の認知度、信頼・実績がまだ十分ではない現実を直視する必要がありました。このため、自分たちだけで取り組む認知向上策とは異なる、新たなアプローチが必要でした。
そこで見出したのが、「お客様と一緒にキャズムを越える」というアプローチです。信頼と実績のある企業と協力させていただき、「クラウド経営管理」という市場を共に盛り上げていくという挑戦を始めました。
その結果、今回KDDI様、JFE商事様、dely様という各業界を代表するトップランナーの皆様に、Loglassの広告出演をお願いし、快くご承諾いただきました。スタートアップの広告に出演いただくのは、決して当たり前のことではありません。この場を借りて、改めて感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。
TVCMの経験で得た認知広告の勝ち筋
登壇企業様に承諾いただき、動画の制作はB2B動画制作の権威である株式会社antsの皆様にご協力いただくことで解消しましたが、「いつ、どれくらいの期間で配信するのか」に関しても考える必要がありました。意思決定をする上で、2024年4〜6月に実施したTVCMの教訓が生きたため、一部抜粋してご紹介します。
配信は短期間かつ一点集中の「ジャック」
TVCMで得た経験から、認知系広告は広く薄く展開するよりも、特定の期間に集中的に露出させる方が、より効果的なインプレッションを獲得できることがわかりました。そのため、今回のタクシー広告は、以下の配信設計で行うことを決定しました:
配信タイミング:1月6日週(多くのビジネスパーソンが新年会でタクシーを利用)
配信期間:1週間の期間で集中的に展開
配信枠:タクシー広告の枠を10数枠確保、いわゆる「ジャック配信」を実施
上記に加え、TVCMで得た大事な教訓がもう一点あります。
「タクシー広告=マーケティング施策」だけだと意味がない
TVCM、そして今回のタクシー広告でもそうですが、ユニットエコノミクスの観点から見ると、単体では費用対効果が低くなる傾向があります。なので、マーケティング部だけの取り組みであれば、金額やリソースを考慮して実施しない方が良いと考えています。この視点については、Ubie株式会社のHead of Marketing & Brandingである林さんもnote記事で触れており、とても参考になる内容でした。
そのため、認知施策を「波紋=波及効果を狙う最初の一手」として位置付けることが非常に重要です。具体的な波及効果の例として、以下のような取り組みが挙げられます。
市場創造文脈:「表計算ソフトでも経営管理をなんとか行う」という現状の考え方に対し、「クラウド経営管理により無駄な業務から解放され、本質的な業務に向き合える」という共感と視座を提供する
採用文脈:顧客事例動画を通じて、「Loglassがどのような企業を支援しているのか」という具体的なイメージを未来の候補者に提供する。
営業文脈:「あの〇〇社が出演していた広告を見ました!」といった話題作りを通じて、商談のきっかけを創出する。
PR文脈:メディアからの取材獲得につなげることで、さらなる市場創造に向けた話題形成を行う。
「市場創造の挑戦」を泥臭く伝え続ける
今回、社内コミュニケーションで最も意識したのは、「タクシー広告は『市場創造のための挑戦』」というメッセージを泥臭く、繰り返し伝え続けることでした。実際、24年の納会では以下のメッセージを全社に発信しました。
タクシー広告で目指すことは、単なる認知度向上ではありません
やりたいのは市場の創造であり、そのためにはログラスが先頭に立ってお客様のマインドチェンジを行わないといけません
「大変だけど、表計算ソフトでなんとか経営管理ができている」という現状から、「経営管理システムを使わないことが経営リスク」という転換を起こしたい
だからこそ、5年間の事業活動を経て、Loglassを信頼してくださったKDDI様、JFE商事様、dely様のお力をお借りし、未来のお客様に「あのKDDI、JFE商事、delyが導入しているのであれば、我々も検討しなければ」と伝え切ればなりません
市場創造は全社で取り組む狂気です。市場を創造しよう、キャズムを越えよう。
幸いなことに、ログラスでは「全員採用※」を象徴とする全社協力の文化が根付いています。この文化のおかげで、社内で協力を依頼するハードルが非常に低く、タクシー広告の本来あるべき姿を追求することができました。このような環境が整っているのは決して当たり前のことではなく、改めて社内の仲間たちに心から感謝しています。
※全員採用:全社一丸となって採用活動に取り組むログラス特有のカルチャーを指します。具体的に興味のある方は、ぜひHRマネージャーのnote記事をご覧ください。
「良い景気を作ろう。」を共通の夢に
最後に、この場をお借りして、今回の動画制作に多大なご協力をいただいたKDDI様、JFE商事様、dely様に心より感謝申し上げます。
ログラスは「良い景気を作ろう。」というミッションを掲げています。しかし、このミッションを実現する主役は、私たちだけではありません。日々、経営の意思決定や経営管理の最前線で奮闘されているお客様こそが、その主役です。今回の取り組みを通じて、このミッションをお客様との共通の夢へと進化させることができていれば、本当にうれしく思います。
2025年には、さらに力を入れてこの挑戦を続けていきたいと考えています。市場創造は簡単ではありません。しかし、その分だけ登りがいのある山です。お客様とともにキャズムを超え、「クラウド経営管理」という新しい市場を一緒に創っていけることを楽しみにしています。この挑戦に関心をお持ちの方は、ぜひもっとお話ししましょう。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!
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