Vol.7 『長男妻の遠距離介護15年〜介護の始まり〜』
私は現在福岡在住で、関東に住んでいる夫の父の一人暮らしをサポートしています。
介護の始まりは2種類あると思っています。緊急に始まるケースとじわじわ始まるケース。
緊急は、怪我や病気などが契機になって急に介護が始まるとき。びっくりして慌てるけれど「今日から」という区分があり、否応なく対応を迫られます。
じわじわは、何となく親が歳をとったなあと感じる、緩やかに身体の機能や行動が落ちていくのでどこから介護の対応をすればいいのか迷うというもの。
まだ大丈夫かな?もう何とかした方がいいのかな?と思いながらも、どうしても「ココから」やらなければならないポイントがないんです。
我が家はじわじわの方だったので、色々迷いました。
私が、40歳頃のことでした。
遠方に住んでいて義父母には時々会うので、歳をとったなぁと思うことが増え、そろそろ何か対処した方がいいのかもと思うことが増えても、「今やらなくちゃいけないのか」「どうしたらいいのか」分からない。
老夫婦二人暮らしなので、自分たちでちゃんとやってるという自負が見えるけど、子ども世代から見ると危なく見える。
老後に暮らし始めた地域なので、周りのことが分からない。(義父の育ったところで、夫は馴染みがない)
そして私は嫁の立場なので、自分が動くべきかどうかも迷う。
そんな迷いばかりの中、男性陣は全く切迫感を持っていないので、とにかく出来ることから始めることにしました。
そんな手探り状態で始まった介護も、その時々で形を形を変えながらもう15年にもなりました。
未だに試行錯誤の介護です。
(大石千絵 55歳)
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