一夜にして介護を広く学ぶ~夏の自由研究発表会(前編)~
みなさん、こんにちは。KAIGO LEADERSのオンラインコミュニティ”SPACE”のコミュニティマネージャーまさまさです。
今年の夏は仲間と一緒に介護を学ぼう!
9月の1ヶ月間、SPACEに参加する200名を超える仲間のうち、約40名が夏の自由研究に参加し、10月にはその発表会を行いました。
研究テーマ
重度介護、認知症ケア、転倒予防、ヤングケアラー、協業・ナッジ、まちづくりの全6テーマ。 どうでしょう、興味のあるテーマはありますでしょうか。前編は、重度介護・認知症ケア・転倒予防までの3テーマを振り返ってまいりたいと思います。
重度介護
こちらのチームは、SPACEで最もnoteを書いているまえさんやドイツへ人文学留学していた介護職のぶーちゃんたちが参加するチームでした。
実際、重度訪問介護と呼ばれる領域で仕事をされているまえさん。身体が全く動かせない状態の方とのコミュんニケーションのとり方、人工呼吸器を使用している方の生活など、リアル体験をおすそわけいただきました。
今後、障害者の高齢化によって生じる課題や問題が顕在化してくると言われています。障害者支援についての知識も必要になってくるだろう…ということでした。
▶介護・高齢者福祉と障害者福祉における「自立」の捉え方の違い。
研究者でもあるぶーちゃんは、介護・高齢者福祉における「自立」と障害者福祉における「自立」の捉え方に目をつけます。さまざまな著書や文献に目を通した上での、ぶーちゃんならでは考えやまとめを共有くださいました。
認知症ケア
「認知症」と聴くとどういうイメージがわいてくるでしょうか。今回の認知症ケアのチームメンバーは、認知機能が低下した方のリハビリテーションを考えるために大学院に通っていた言語聴覚士やグループホーム等で実際認知症と言われる方と関わる介護職等で構成されていました。
認知症の症状がある方への関わり方としてこれさえやれば大丈夫という正解があるわけでもない。しかしながら、認知症をしった上で関わる必要がある。知識なしでは困るけど、知識だけでうまくいくものでもない。そういったメンバーの声から、今回は、認知症当事者の書いた本や記事を読み、本人の言葉を集め、それをもとに、認知症ケアのあるべき姿・寄り添うケアとはどのようなものなのかをチームメンバーとディスカッションしたものを発表いただきました。
当事者の声を集めるためにメンバーが扱った本は以下です。
・認知症でも心は豊かに生きている
・認知症になってもだいじょうぶ!そんな社会を創っていこうよ
・ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言
・私は誰になったいくの?ーアルツハイマー病者からみた世界
・私は私になっていく〜認知症とダンスを〜
・私の脳で起こったこと レビー小体型認知症からの復活
・父と娘の認知症日記
などです。興味のある方はぜひ読んでみてください。
SPACEのメンバー限定コミュニケーションツールの中に、認知症ケアをテーマに発表をする日まで何度も何度もディスカッションをしたメンバーの記録が残されていますが、そのプロセスが一番学びになったのではないか、と感じています。
転倒予防
どこの介護事業所さんも、転倒そのものもですが、転倒したことによる骨折。そして、入院、日常生活動作能力の低下や認知症状の悪化など、できることなら防ぎたい、と思ってらっしゃるのではないでしょうか。
転倒予防チームは、転倒予防の現在地として理学療法士のメンバーがエビデンスに基づいた情報提供を、また、転んだ時だけやわらかい床「ころやわ」を開発しているメンバーから「ころやわ」をお借りの体験会を実施しました。
また、デイサービスや小規模多機能居宅介護で働く介護職や看護師から、転倒にまつわる現場での困りごとや転倒予防の実践を共有してもらいました。
前編のまとめとSPACE
ここまでいかががったでしょうか。重度介護・認知症ケア・転倒予防と振り返ってみても盛りだくさんでした。夏の自由研究発表会を終えてみて、その人が感じていることんい正解も間違いもなく、ただそこに存在しているのだ…と改めて感じさせてもらうことになりました。それぞれのメンバーが学んだことを知識として共有する時間もあり、また実際の体験を通したメンバーの生の声が共有されることで、聞いている側も様々なことを感じとったのではないでしょうか。
SPACEでは、夏の自由研究のタイミングでなくとも、毎月一つ大きなテーマを掲げ、介護に関心のある多種多様な仲間たちと、ディスカッションする機会があります。また、夏の自由研究が終わった後も読書会が開催されたりしています。
また、勉強会も開催されました。
▶オンラインコミュニティSPACE
SPACEへの申込みは下記から可能です。夏の自由研究発表会は終わりましたが、もちろんアーカイブ動画がご覧になれます。介護に関心のある多種多様な仲間が集っています。日々さまざまなイベントが立ち上がり、交流会や勉強会が行われています。つながりが欲しい、学べる環境が欲しい、と思っている方は、一緒に学びましょう。
最後に自由研究に参加したメンバーのコメントを紹介
楽しいのひとこと!(笑)みんなと何かをすることが好きです!!また興味があることを自分以外の視点でみることで、自分が情報を取りにいかないところに気づけ有意義な1か月でした。(理学療法士)
自分と違う視点や立場の方との交流が楽しかったです。また、心の栄養にもなりました。(介護職)
長年福祉業界にいるけれど、させられてる勉強会とは違って1人じゃなかなか興味あっても深掘りできるか…という事も興味を持った仲間で集まり一緒にやり進めていくことが、めっちゃ嬉しく有意義な1ヶ月を過ごせました。(介護職)