見出し画像

君が勝手に一人で助かるだけさ3

「‥私は。あなたが助けてくださると聞いて来たんですけれど。」

 「うん?助ける?僕が?そりゃあムリだ。はっはー君が勝手に一人で助かるだけさ。」


 「ああいうモノってのは、どこにでもいるし、どこにもいない、とも言える。つまりお嬢ちゃん。君の視点‥心の在りようというのかな‥それが切り替わるだけなのさ。」

 「禅問答ですね。まるで。」

 「いいやぁ違うさぁ。君は、薄々この答えに気づいているはずさ。君は何かのせいで、そうなったんじゃない。被害者ヅラが、気に喰わねェつってんだよ!!」

 『化物語』戦場ヶ原と忍野の会話です。




 私が、公認心理士・ケアマネジャー・相談支援専門員等として仕事をしていく中で、心の中心に置いている言葉が、上記の「君が一人で勝手に助かるだけさ。」という言葉です。

 介護・医療・教育等の分野で働く人の中には、勘違いをしている人が多いですが、どのような人でも、他者を助ける事は出来ません。

 否、一時的であれば、助ける事は出来るかもしれません。

 しかし、他者の人生を助ける事等、誰にでも出来ません。

 介護・医療・教育等の分野で働く人は、謙虚な姿勢で、上記の事実を念頭に置き、仕事に向き合う必要があります。



  ルール1:アドバイスをするな

  ルール2:ルール1を守る


 公認心理士等として、カウンセリング・スーパービジョン等を実施する場合に、私自身が自身に設けているルールです。

 私自身、講師やファシリテーター等をする機会がありますが、そこで、他の講師やファシリテーターを観ていて、気付く事があります。

 それは、アドバイスをし過ぎであるという事です。


 講師やファシリテーターの知識・知能・技術等の低さと、アドバイスの量は、見事に比例します。

 あなたが、研修等を受講する中で、講師やファシリテーターが、アドバイスをたくさんしてくる人がいたら「レベルの低い人」であると思って、ほぼ間違いがありません。

 これは、講師と受講生に限らず、上司と部下、家族間、友人間においても、同様です。


 講師やファシリテーターの立場に立てば、アドバイスをしている事で、教えているという立場を確保する事が出来る為、アドバイスをしたくなる気持ちは理解出来ます。

 しかし、そこで、その誘惑に駆られ、アドバイスをしない事です。

 アドバイスは、求められた時だけ、根拠とともに、簡潔にしましょう。




 では、教える立場になった時や、相談を持ち掛けられた時等には、何をすればいいのでしょうか?

ここから先は

584字

¥ 199

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?