臨床医学各論 斜頸 後弯症 側弯症 外反母趾
斜頸
【問題1】
斜頸の定義として正しいのはどれか。
首が一側に側屈し、対側に回旋する変形。
首が前方に曲がり、肩が上がる状態。
首が後方に曲がり、肩が下がる状態。
頭部が一側に傾き、対側に回旋する状態。
【正解】
首が一側に側屈し、対側に回旋する変形。
【解説】
斜頸は、首が一側に側屈し、対側に回旋する変形のことです(正解)。
頭部が前方に曲がり、肩が上がる状態は姿勢異常の一部であり、斜頸の定義とは異なります。
首が後方に曲がり、肩が下がる状態は後弯症のような状態で、斜頸の定義とは関係ありません。
斜頸の定義では、首が一側に側屈し、対側に回旋する状態です。頭部が一側に傾き、対側に回旋することが特徴です。
【問題2】
先天性筋性斜頸の発生率が最も高い条件はどれか。
正常な頭位で分娩された新生児
逆子で分娩された新生児
早産で分娩された新生児
二人目以降の出産で生まれた新生児
【正解】
2. 逆子で分娩された新生児
【解説】
正常な頭位で分娩された新生児は、先天性筋性斜頸の発生率が低いです。
逆子で分娩された新生児は、先天性筋性斜頸の発生率が正常頭位の10〜40倍と高くなります(正解)。
早産は斜頸の発生に直接関係するとは限りません。
二人目以降の出産でも、先天性筋性斜頸の発生率が特に高いとは言えません。
【問題3】
斜頸の保存的治療法について正しいのはどれか。
しこりのマッサージや徒手矯正は症状を軽減する。
1歳頃までに約80%、2歳頃までに約90%の患児が自然治癒する。
保存的治療ではほとんどの場合、症状が悪化する。
すべての斜頸症例に手術治療が必要である。
【正解】
2. 1歳頃までに約80%、2歳頃までに約90%の患児が自然治癒する。
【解説】
しこりのマッサージや徒手矯正は逆効果とされ、症状を悪化させる可能性があります。
保存的治療法で1歳頃までに80%、2歳頃までに90%の患児が自然治癒するとされています(正解)。
保存的治療では、症状が悪化することは少ないですが、保存的治療が選択されるのは自然治癒が期待できるためです。
保存的治療で解消しない場合に手術治療が選択されるため、すべての症例で手術が必要というわけではありません。
【問題4】
斜頸の予後について正しいのはどれか。
予後は常に悪く、保存的治療では効果が期待できない。
保存的治療でも、90%以上の患児が自然に治癒する。
斜頸は手術を行わないとほとんど治癒しない。
予後は不明確であり、自然治癒はほとんど期待できない。
【正解】
2. 保存的治療でも、90%以上の患児が自然に治癒する。
【解説】
予後は比較的良好であり、保存的治療で効果が期待できることが多いです。
保存的治療で90%の患児が自然に治癒することが示されています(正解)。
手術治療が必要になるのは、保存的治療で効果が見られない場合のみであり、ほとんどの症例が自然治癒します。
予後は比較的良好で、自然治癒が期待できるとされています。
後弯症
問題1
後弯症の症状として正しいのはどれか。
逆流性食道炎を起こしやすい。
首の痛みとこわばりが主な症状である。
手足のしびれと筋力低下は症状に含まれない。
体的バランス不良や歩行の変化は見られない。
【正解】
逆流性食道炎を起こしやすい。
【解説】
逆流性食道炎は後弯症に伴う症状で、上部消化管の圧迫によって胸焼けや心部の痛みが生じることがあります(正解)。
後弯症の主な症状は腰痛や姿勢不良であり、首の痛みとこわばりは含まれません。
手足のしびれや筋力低下は後弯症の症状の一部であり、体的バランス不良や歩行の変化も見られます。
体的バランス不良や歩行の変化は後弯症の症状として見られます。
側弯症
【問題1】
側弯症の主な成因として最も多いのはどれか。
先天性の原因
脳性麻痺
特発性
マルファン症候群
【正解】
3. 特発性
【解説】
先天性は成因の中で10%程度を占めるため、最も多いとは言えません。
脳性麻痺は原因の一部であり、最も多くはありません。
特発性側弯症が79%を占め、最も多い成因です(正解)。
マルファン症候群も原因の一部ですが、特発性ほど多くはありません。
【問題2】
側弯症の症状として正しいものはどれか。
胸腔体積の増加
背部痛や腰痛
高血圧
心筋梗塞
【正解】
2. 背部痛や腰痛
【解説】
側弯症は胸腔体積の減少を引き起こすことがあります。
背部痛や腰痛は側弯症の症状として正しいです(正解)。
高血圧は側弯症の直接的な症状ではありません。
心筋梗塞は側弯症の症状ではありません。
【問題3】
側弯症の治療方法として正しいものはどれか。
マッサージと牽引が最も効果的
軽度の側弯は通常治療を必要としない
装具療法は有効な保存療法として証明されている
薬物療法が唯一の治療方法である
【正解】
3. 装具療法は有効な保存療法として証明されている
【解説】
マッサージと牽引は側弯症の保存療法として無効とされています。
軽度の側弯は経過観察が重要ですが、治療が不要とされるわけではありません。
装具療法は側弯症に対する唯一の有効な保存療法として証明されています(正解)。
薬物療法は側弯症の治療法として主要ではありません。
【問題4】
側弯症の予後が悪いとされるのはどの条件か。
側弯の程度が軽度である
骨成長が進んでいる
変形が急速に進行する
思春期以外に発症する
【正解】
3. 変形が急速に進行する
【解説】
側弯の程度が軽度である場合、予後が良好であることが多いです。
骨成長が進んでいる場合、予後が良好であることが一般的です。
変形が急速に進行する場合、予後が悪いとされています(正解)。
思春期以外に発症することは予後に大きな影響を与えるわけではありません。
外反母趾
問題1
外反母趾の主な原因として正しいものはどれか。
足の内在筋の強化
先のとがった靴の使用
足の外側からの圧迫
運動不足
回答: 2. 先のとがった靴の使用
解説: 外反母趾の発生要因には、先のとがった靴によって足の先端部が圧迫されることが含まれています。これにより、母趾が内側に突き出す変形が引き起こされます。
問題2
外反母趾の診断に使用される方法として正しいものはどれか。
足の荷重時に正面X線撮影
血液検査
足の触診
超音波検査
回答: 1. 足の荷重時に正面X線撮影
解説: 外反母趾の診断には、足の荷重時に正面X線撮影を行い、外反母趾角と第1・第2中足骨間角を測定して変形の重症度を判定します。
問題3
外反母趾の保存的治療として適切なのはどれか。
手術による骨切り術
足趾を意識的に開く体操
足底に形成されたタコの切除
痛風治療薬の投与
回答: 2. 足趾を意識的に開く体操
解説: 保存的治療には、足先のゆったりした靴を履くことや、外反母趾体操などが含まれます。これにより、足趾を開くことで変形の進行を防ぐことができます。
問題4
外反母趾の症状として誤っているものはどれか。
親指の付け根にバニオンができる
足底に胼胝(タコ)が形成される
足の内側からの圧迫感
外反母趾角の増加
回答: 3. 足の内側からの圧迫感
解説: 外反母趾の症状には、親指の付け根にバニオンができることや、足底に胼胝が形成されることが含まれますが、足の内側からの圧迫感は外反母趾の特徴的な症状ではありません。
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