八綱弁証の表裏について
八綱弁証
八網とは8種類の病証の事です。
臨床で患者さんが、どんな状態かを観察する時に便利なアイテムみたいな事ですね。
陰・陽・表・裏・寒・熱・虚実の8種類
これだけだと多くて大変なので陰陽に分類すると
陽は表、熱、実
陰は裏、寒、虚
とスッキリしますね。
それぞれ
病位が表面にあるか裏面にあるか
熱なのか寒からなのか
実なのか虚なのか
という事になります。
患者さんを診てこれらを感じないと、その後の治療方法が分からないです。
まずは表と裏について解説
外からの病が体のどこに侵入しているかを診ていきます。
表証
表証でしたら体の浅い部分
皮膚とか皮下の表層、手足、頭、肩とか背中の部分
発熱(衛気が巡らなくなり熱が鬱滞する)、悪寒(温煦作用が低下する)、頭痛、関節痛(気血の流れが停滞する)など
いわゆる外邪によって気の作用が衰えて起こる病症になります。
裏証
身体の深い(主に腸管)部分に届いた病症
内臓まで届いてる状態ですね。
悪熱、口渇、舌苔厚、脈沈など邪気が入り込んで起こる症状です。
半表半裏証
半表半裏証と言うのもあります!
表裏の中間に位置し病が表を過ぎているが裏に達してない状態
これを往来寒熱といいます。
「往来」は交互に出現するという意味です。
体が邪気に対して最前線の戦いをしているイメージですね。「中には入れさせない!」と頑張っている様子です。
この症状は横隔膜付近に表れるので「胸脇苦満」という症状も出てきます。横隔膜付近が苦しくなるわけです。
腹診でも骨弓の下縁が固くなっているのが分かります。
このあたりは肝臓や胆嚢があるので肝胆の病証である口苦が表れます。脈も緊張するので脈弦(脈が固い)でしょう。
このあたりが表証と裏証そして半表半裏証についての説明になります。
分かりにくい東洋医学をスッキリとして快勉していきましょう!