The Economist 12月14日号 ポーランドの格安大衆食堂、根強い人気
ポーランドの大衆食堂、「ミルクバー」についての短い記事です。
記事によると、ポーランドのミルクバーは共産主義時代に普及し、政府の補助金によって低価格を維持しています。近年では、ベジタリアン料理を提供する店も出てきており、多様化が進んでいるようです。
ミルクバーは、牛乳や乳製品、卵、穀物などを中心とした安価な料理を提供しています。歴史は古く、20世紀初頭に農村部からの労働者向けに安価な食事を提供する目的で誕生しました。
共産主義時代には、国営の食堂として広く普及し、労働者や学生などの間で日常的な食事の場となりました。政府の補助金によって価格が抑えられていたため、非常に安価に食事をすることができたのです。
メニューは、ピエロギ(水餃子)、ポーランド風カツレツ、スープ(バルシチ、トマトスープなど)、パンケーキ(Naleśniki)、ミルク粥(Zupa mleczna)など。
伝統的なポーランド料理が中心です。肉料理もありますが、安価なものが多いです。
共産主義体制崩壊後、多くのミルクバーは閉鎖されましたが、近年、そのレトロな雰囲気と安価な価格が再び注目を集めています。観光客にも人気があり、ポーランドの食文化を体験できる場所として親しまれています。
内装も昔ながらの質素なものから、現代風に改装されたおしゃれな店まで、様々なタイプがあります。しかし、どの店も共通して、安価でボリュームのある食事を提供しているという点が特徴です。
日本でも近年、食費が上がり、生活が苦しくなっている人がおそらく増えています。庶民が利用できるこうした食堂があると、生活のセーフティネットとして有効なのだろうなと思いました。企業の社員食堂も、地域に開放すればもっと有効活用できるのに、と思います。