世界史探求 テーマ別の参考文献リスト17 政治制度の歴史
立憲制
「憲法とは何か」(岩波新書)
「立憲主義について 成立過程と現代」(佐藤幸治.放送大学叢書)
「近代立憲主義と他者」(岩波.2018年)
王の暴政=戦争の結果で生まれた=他者の不在=活力を失った.
「世界史の中の日本国憲法 立憲主義の史的展開を踏まえて」(佐藤幸治)「憲法のimagination」&「innteractive憲法」(長谷部恭男)
「憲法の想像力」(木村草太.NHK新書)&「未完の憲法」(木村草太& 奥平康弘 .潮出版社.2014)
「憲法の力」(伊藤真.集英社新書)
「はじめての憲法教室」(集英社新書)
君主政-立憲君主制
「ピブーン 独立タイ王国の立憲革命」(岩波書店.1996年)
「昭和天皇と立憲君主制の崩壊」(名古屋大学.2005年)
「二〇世紀日本の天皇と君主制‐国際比較の視点から」(吉川弘文館.2004年)
「帝国と立憲 日中戦争はなぜ防げなかったのか」(坂野潤治.筑摩書房.2017年)
貴族政
「国家について」(プラトン)
エリートの寡頭政がいいと主張しています。
「封建社会」(M・ブロック)
「新しい封建制がやってくる: グローバル中流階級への警告」(ジョエルコトキン.2023年)
第一身分が弁護士、医師、ジャーナリストなどのテクノクラートで、第二身分が富裕層として正統性を付与され、第三身分がそれ以外=新しい奴隷
民主主義-立憲民主制
「市民政府二論」(Jロック)
「個人と国家 今なぜ立憲主義か」(樋口陽一.集英社新書)
「人権と国家」(スラボイ・ジジェク、集英社新書)
「ローマ帝国の誕生」(宮嵜麻子.講談社新書.2024年)
初代皇帝アウグストゥスまでの歴史
「古代ローマの政治と社会」(名大)
共和政の末期を描きます。
「民主主義という不思議な仕組み」(ちくまプリマー新書)
「民主主義への憎悪」
「多数決を疑う」(岩波新書)
「代議制民主主義 民意と政治家を問い直す」(中公新書)
「民主主義の精神-世界中に自由な社会を建設するための努力-」(ラリーダイアモンド.2008年)
民主主義が後退していると指摘。これを受けて「エコノミスト」が民主化指標を発表、毎年。民主主義は法治と、安定した国際関係の基礎
「民主主義にとって政党とは何か 対立軸なき時代を考える」(ミネルヴァ)
「操られる民主主義 デジタルテクノロジー」(J バートレット.草思社.2018年)
買い物履歴で人物像を特定し特定の政党に投票を促す広告があるそうです。「民主主義のつくり方」(宇野重規)
「民主政の不満(上下)」(サンデル.勁草書房)手続き的共和国の憲法
「独裁体制から民主主義へ 権力に対抗するための教科書」(ちくま学芸文庫)
「民主主義を装う権威主義 世界化する選挙独裁とその論理」(東島雅昌.2023年)
「2035年の世界地図 失われる民主主義 破裂する資本主義」(エマニュエルトッド.ジャックアタリ.マルクス ガブリエル.ミランコヴィッチ.朝日新聞社)
「民主主義の内なる敵」(ツヴェタン・トドロフ.みすず書房)
メシア願望・個人の専横・新自由主義・ポピュリズム・外国人嫌いがもたらすと主張しています。
「日本型ポピュリズム」(大嶽秀夫.中公新書.2003年)
「小泉純一郎ポピュリズムの研究」(大嶽秀夫.東洋経済新聞社.2006年)「ポピュリズムを考える」(吉田徹.NHKブックス.2011年)
「感情の政治学」(吉田徹.講談社選書メチエ)
有権者が主体的合理的に投票しても政治はよくならず、人間の非合理性に知勇も苦する政治を考えるべきと主張しています。
「ポピュリズム化する世界」(国末憲人.朝日GLOBEジャーナリスト.プレジデント社.2016年)
攻撃する目標を定め、白黒をはっきりさせ、庶民の味方であることを演出し、大騒ぎして人を巻き込む。ナショナリストや強権主義者やデマゴーグ(ほら吹き)であることが少なくない。大衆迎合を厭わない。
「ポピュリズム」(薬師院仁志.新潮新書.2016年)
「ポピュリズムとは何か 民主主義の敵か、改革の希望か」(水島治郎.中公新書)
①特権層によって軽視されたサイレント・マジョリティに対し、民族集団を「われわれ」と呼ぶため外国人や宗教区別が強調されるポピュリズムになる。イデオロギーが薄い(思想的薄弱)
②カリスマを必要とする ③党内手続きやポリティカル・コレクトネスに縛られない大胆な作戦(国民投票好き) ④立憲主義の原則を軽視(直接民主制に走りがち) ⑤多数派主義だから、弱者やマイノリティが看過ごされやすい)
「ポピュリズムとは何か」(ヤン ヴェルナーミュラー.岩波書店.2017年) 選挙で得票したから正統性があり人民の代弁者だ、として少数者を排除、敵を作る、話し合いはせず迫害する。
資本主義
「資本主義の本質」(コルナイヤーノシュ.NTT出版)
イノベーションと余剰経済が本質と主張していますね。
「資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか」(ナンシーフレイザー.ちくま新書. 2023年)
資本主義は生活や自然を収奪することで成立していると主張しています。
「資本の世界史」(ウルリケヘルマン)
英国の片田舎で偶然生まれた資本主義
「資本主義に希望はあるか」(コトラー)
金融化・格差・広告で需要喚起など弊害を列挙
「マルクス自身による資本論入門」(大月書店.2009年)
「ゼロからわかる資本論」(斎藤幸平.2023年)
「21世紀の資本」(トマピケティ)ベストセラーです。
「世界不平等レポート2018」(トマ ピケティ他.2018年)
累進課税、資産透明化が必要と主張しています。
「プロティスタンティズムの倫理と資本主義の精神」(M.ウェーバー)
「歴史入門」(F・ブローデル.太田出版.1995年)
資本主義は市場経済を通じて物質社会とつながっている上層経済という経 済史的な本です。
「暴走する資本主義」(R・B・ライシュ.東洋経済.2008年)
「今を生きる思想マルクス 生を呑み込む資本主義」(講談社新書.2023年)
「資本主義の「終わりの始まり」―ギリシャ、イタリアで起きていること―」(藤原章生.新潮選書.2013年)
「資本主義の次に来る世界」(ジェイソンヒッケル.2023年)
資本主義は欲を満たさないことで永遠の成長=環境破壊、消費。脱成長
で、少ないほど豊かだと主張しています。最低賃金を経営者の収入の 1/20にすることで分配の公平性が保たれる。
「倫理資本主義の時代」 (マルクスガブリエル.ハヤカワ新書.2024年)
脱成長を否定、道徳的価値につながる経済の価値観を主張しています。
社会主義
「僕らの社会主義」(國分.ちくま新書)
「社会主義」(Wモリス&EBバックス.晶文社)
英国での社会主義活動実験
共産主義
「共産党宣言」(マルクス&エンゲルス.1848年)
「共産主義の系譜」(猪木正道)
「共産主義の興亡」(中公.2012年)どう始まってどう終わったかですね。
アナーキズム
「アナーキスト 人類学のための断章」(David Graeber.以文社.2006年)「新しいアナキズムの系譜学」(高祖.河出書房.2009年)
「資本主義後の世界のために」(デヴィッド グレーバー.以文社.2009年)「来たるべき蜂起」(彩流社.2010年)
「アナーキ―・国家・ユートピア 上下巻」(ロバート ノージック.木鐸社1995年。原著は1974年)
リバタリアンの古典で保護協会としての超極小国家のみOK。国家は何をしてはいけないか。*つまり私兵雇うか、相互私兵になるか=徴兵。相互保険までは不要と主張しています。
「アナキズム入門」(森元斎.ちくま新書.2017年)
「アナキズム」(栗原康.岩波新書.2018年)
「アナキズムの歴史」(河出書房.2020年)
「くらしのアナキズム」(ミシマ社.2021年.p237)
「アナーキズム」(作品社.2023年)
地域
「アフリカ 資本主義最後のフロンティア」(新潮新書.2011年)
「アフリカ経済の真実 資源開発と紛争の論理」(ちくま新書.2020年)
「君主制と民主主義 モロッコの政治とイスラームの現代」(風響社.2016年)
「ポスト社会主義の政治 ―ポーランド、リトアニア、アルメニア、ウクライナ、モルドヴァの準大統領制」(松里公孝.ちくま新書.2021年)過去30年史
「ネパール王制解体 マオイスト」(角川oneテーマ21)
「シリーズ中国近現代史④社会主義への挑戦 1945-1971」(岩波新書.2011年)
「韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩」(金敬哲.講談社現代新書.2019年)
「近代日本政治史 」(坂野潤二.岩波.2006年)
1868年王政復古から1937年日中戦争勃発までの70年間を、「政治体制構想」をめぐる相克を軸として、日本の民主主義の発展と崩壊として描きます。