クソデカ女チャンネル戦争
当時、高校生だった私は髪の毛をドライヤーで乾かしていた。
確か夏休み中だったと思う。
時間は深夜1時から2時頃。
夜更かしするのが好きで、タモリ倶楽部とか探偵ナイトスクープをよく見ていた。
洗面所のすぐ横に、ダイニングがあり、その先に居間があった。
ちょうど四角い箱が、横一列につながっている感じだ。
洗面所で髪の毛を乾かしている時に、何となく居間に目を向けた。
その時、真っ暗い部屋の中を、2m超えの女が通り過ぎていった。
女の向かった先は、突き当たりの部屋だった。
服装は白いワンピース、真っ黒なロングヘア。顔はよく見えなかった。
「クソデカ女やん!」内心めちゃくちゃビビった。
もちろん、家族に2m超えの女なんていない。
普通に不審者こわ。
内心ビビり散らかしながら、
「白のワンピースに、黒のロングヘア良くあるスタイル、見間違えだよね」って自分に言い聞かせた。
それに、The幽霊スタイルで遊び心がない。
きっと、昼間に見たホラー映画のせいだろうなーなんて思っていた。
そしたら、テレビからパチパチ音が鳴った。
よく見ると、映像が乱れ始めてパチパチ音が鳴っていた。
ちなみにテレビは、2ヶ月前に買い替えたばかりである。
リアル貞子。。。え、こわ。。。って思う反面
「あの女、物理で手を出してきて調子こいてんな」って思った。
めっちゃビビりながら、洗面所から出て下に俯きながら
リモコンを探した。
電源の赤いボタンを強く押して、テレビを消してやった。
「次やったら、主電源抜くから。こっちの方が強いから!」と
多分聞いてる、クソデカ女に話しかけた。
髪の毛はまだ濡れているが、気持ちが勝っている内に
自分の部屋に一刻も早く戻りたい。そう思った。
何も見えないように、会わないようにと俯いて部屋に向かった。
何故なら、その女は私の部屋の方へ歩いて行ったからだ。