KAI-YOUでVRChatワールドを作った話
はじめまして!
KAI-YOU MediumTechでエンジニアをやっております_m_k_o_です!
最近何かと話題で注目を集めている「メタバース」ご存知でしょうか?
KAI-YOU社内でも度々話題にあがり、記事にもなっています。
今回はそんなメタバースの代表例であるVRSNS「VRChat」にて、KAI-YOUスタッフでワールドを制作した時の話をしたいなと思います。
自己紹介
冒頭でも書いた通り、普段はKAI-YOU Medium Tech.という部署で、KAI-YOUに関わる色々なシステムの開発を行っています。
メインで行っているのはシステム開発ですが、時折コンテンツ制作にも関わっています。
魚介をこよなく愛しており、クイズ記事(https://kai-you.net/article/79338)を作ったりしました。社内メンバー曰く、結構難しいらしいです。
この記事を書いている、というところで察してもらえるんじゃないかとは思いますが、最近のプライベートではVRChat(以下VRC)で遊んでいます。
普段はOculus Quest2 + HTC VIVE Trackerな感じのフルトラッキングで遊んでいます。
どんどん機材が増えていきます。VRChatは無料のはずなのに………。
社内随一のVRChatterということで、VRChat上での取材に撮影担当として同行させていただいたりもしています。
経緯
昨年末、社内にて今年のKAI-YOU新年会こと「KAI-YOU 新年宴会2022-カイユウメタバース-(https://note.com/kai_you/n/nfca3e7751395)」の開催が決まりました。その企画会議をする中で……
オンラインでできる企画をやりたい
話題性のある要素を盛り込みたい
弊社デザイナーのわたはる(@haruchan_jpg)が趣味でモデリングを勉強している
VRChat、ClusterなどのVRSNSではユーザーがワールドやアバターをアップロードして遊ぶことができるものがある
_m_k_o_がVRChatをやっている
という経緯から、_m_k_o_とわたはるの2人でVRChat上に新年会の会場を作ろう!ということになりました。
※わたはる(@haruchan_jpg): KAI-YOUのデザインスタジオ「mill」に所属するアートディレクター/デザイナー。最近は3Dモデリング技術を活かしたデザイン制作なども行っています
当時はBOOTH等で販売されているVRChat向けのアバターやアセットを購入してUnityで少し弄ってアップロードしている程度だったのですが、「とりあえずやってみよう!」で決まりました。 これがKAI-YOUです。最高ですね。 そんなこんなで制作期間一ヶ月ほどの新年会ワールド制作が始まりました。
制作過程
役割分担
ざっくりとした役割分担として、
わたはる: デザイン・モデリング・テクスチャ・シェーダー調整
_m_k_o_ : Unity上でのライティング調整・ワールド自体の設定調整、VR機器でのデバッグ
という感じで進行しました。
期間が短く、2人とも通常の業務の隙間で作業をする、という感じだったので、モデルについては一部BOOTHに販売されているアセットを利用させていただきました。(後述)
いずれはフルスクラッチでの制作もしていけるよう、KAI-YOUスタッフ一同腕を磨いていきたいなと思います。
制作の流れ
基本的には、
わたはる: モデリング・ワールドへの配置・セットアップ
↓
_m_k_o_: アップロードテスト、軽微な修正や調整
↓
大きなモデルの修正の必要があればわたはるへ…
という流れの繰り返しで制作を進めました。
ライティングやパフォーマンスについてはあまり時間がなかったため、当日までに可能な限り調整する形にしました。
2人ともお互いにワールド制作は初めてだったので、トラブルも多く、新年会直前まで調整をしていました。
苦労した点
必要なスキルへのキャッチアップ
単純に知見ゼロからのワールド作成ということで、必要なスキルへのキャッチアップが大変でした。
PostProcess v2.xのAmbient OcclusionでVRだけ謎の影が見える、などVRのみ発生する問題もありました。
とはいえVRChatはVRSNSの中でも多くの技術的な知見が溜まっており、きちんと調べればどれも解消できました。先駆者の方々に感謝…🙏
VR状態でのテスト
明るさやほんの少しのZファイティングなど、デスクトップでは気にならなかったものの、VR空間で過ごす上では不快な要素になってしまう、というような問題がたびたび起こり、その度にUnity上での調整とVRでのテストをする必要がありました。
テストのたびにVRゴーグルの装着が必要であるため、なかなか大変でした。
また、今回は時間の都合で手が回らず、できなかったこと・今後やりたいことがいくつかあるため、反省も兼ねて書き記しておきます。
今後やりたいこと
軽量化
今回はテクスチャの容量圧縮程度の軽量化しか行えませんでしたが、単純に軽量化していくだけでなく、Meta Quest専用プラットフォームへの対応も含めた調整を行い、より多くのユーザーに楽しんでいただけるワールドを作っていきたいなと思います。
ライトプルーブ・ライトベイクの調整
とにかく時間が足りず、手が回らなかったためできませんでしたが、VRワールドとしてのパフォーマンスを詰める際には必須の工程となります。
次回以降の作成ではきちんと行っていくべきだと思っています。
他のVRSNSプラットフォームでのワールド作成
今回はVRChatでのワールド制作となりましたが、VRSNSはVRChatだけではないので、他のVRSNSプラットフォームでもワールドを作成してみたいなと思います。
まとめ
長くなってしまいましたが、初めてVRChatのワールドを作ってみた記録となりました。
今回はオリジナルの3Dモデルを交えたワールドの制作ということで、反省点も多くなってしまいましたが、実際にユーザーさんに遊びにきていただき、新年会を楽しむことができたのはとても良かったなと思います。
お越しいただきありがとうございました。
今後のKAI-YOUとしてもVR・メタバースコンテンツに力を入れていこうと思っていますので、今回の反省を活かしてより良いコンテンツを作っていけたらなと思います🙌🏻
使用アセット・3Dモデル
以下の3Dモデル・アセットを利用させていただきました。
アセット制作者のみなさま、ありがとうございました。