錨を下ろして/2024.06.17
朝、新作小説『青のビスクドールはかぼちゃのタクシーに乗って』を公開と創作大賞2024に応募をした。
まだ終わりではないけど、一旦終わった。
約1ヶ月半。
よく頑張った、あたし。
この日は平日昼間に働いている会社を有給休暇にしていた。
今日の予定は、新作小説を公開して、そのあとはこの小説が成功することを願って、毎月お参りに行っている寺社に行く予定だ。
小説を公開したあと、毎月お参りに行く寺社に行ってきた。
いつも通りにお参りをして、おみくじを引いた。
神様、今年後半の運勢を教えてください!
おみくじの結果は末小吉だった。
凶の次に悪い運勢だ。
嘘でしょ?
創作大賞の結果がどうなるのか、ちょっと不安になった。
いや。
ここから大吉級のミラクルが起きて、創作大賞で良い結果が残せたり、他の願いが叶ったりすることがある可能性があるから、精進しなさいってことかもしれない。
きっとそうだ。
ポジティブにいこう。
ポジティブに。
そのあと、あたしの大好きな街へと繰り出した。
平日昼間も、休日の昼間と変わらないくらい人が多かった。
でも、カフェは空いていた。
コーヒーを飲んで一息つき、あたしの頭の中はこんなことを考えていた。
次、どうする?
去年の12月。
来年の予定をざっくりと決めていた。
4月には自主イベント『うさぎ月間』をやるから、1−3月は作品を作り溜めよう。
それで5月以降は……と。
しかし、4月の終わりに創作大賞2024が始まり、すでにnoteに公開している記事からいくつか応募しようと思っていたが、いろんな出来事で心に火が点いて、もともと予定していたことを全てキャンセルして、新作小説を作って、応募した。
キャンセルしてしまったことをしようか。
でも今はそんな気分ではない。
今書いている小説をnoteに公開したら、次はこんな作品作ってみたいなと考えていたけど、今はその意欲が湧かない。
新作小説を発表した直後のあたしは、ガス欠状態になっていた。
燃料がなければ、船は動かない。
人が疲れていれば、オールを漕げない。
休みたい?
平日昼間は会社員として働いて、退勤後は作家活動して、休日は朝から作家活動。
今年、いや去年の夏からあたしはノンストップだった感じがする。
ちょっと止まりたい気持ちがないわけではない。
でも、今ここで止まったら、なんか勿体無い気がする。
今の流れの勢いを止めたくない。
どうしたら良いの?
テーブルに置いていた1冊のノートを見た。
コーヒーショップや喫茶店に行くと、テーブルに筆記用具とスケジュール帳、ノートを必ず出している。
そのノートは自分の気持ちややりたいこと、TODOリストなど書いている。
ノートを見返すと、自分の気持ちを書いたページが全然ないことに気づいた。
この航櫂日誌に書いているからかもしれない。
去年の夏。
表紙がショッキングピンク色の真新しいノートに、自分の気持ちを書き殴った。
あのときは自分がいる環境が嫌だったり、欲しいものがまだ手に入っていないくて落ち込んだりして、自分が情けなくて、悔しくて夜な夜な泣く日が何度かあった。
あの日、ノートに書いた思いや願いを視覚化したことで、改めて自分のことを理解して、どうしたら良いのか考えることができた。
おかげで、ずっと叶えたかった前の住んでいたところから今の家に引っ越すことができた。
自分の思いや願いが今どうなっているか、書いてみよう。
大好きな色である緑と青のボールペンで、今の気持ちと自分の理想の人生、今やりたいことなどを書いていった。
1時間後。
ノートに心に留まっていることを全て書き尽くして読み返した。
去年の夏から気持ちや願いが少しだけ変わっていたが、根本は変わっていなかった。
そして今のあたしはいろんな作品や情報、知識を吸収したい気持ちでいっぱいだった。
SNSで見つけた本や映画の情報、これから始まる美術展のお知らせなど。
これからの制作で必要かもしれないから、読んでみたい、観てみたいなと心の隅でウズウズしていた。
そして、1月から作品を作り続けていて、今のあたしの頭の中はすっからかん。
ノートに書いておいた良いアイデアも、もっと知識がないと作れないものが結構ある。
この夏は、たくさんの情報や知識を吸収したい!
買っても読めていない本や観ようと思っても観ていないドラマや映画、Spotifyで聴いて心に響いた歌詞。
あと、ちょっと勉強したかった外国語。
そのあいだに作品を作りたくなったら、作り始めよう。
そういえば、noteのマガジンの整理をしようと思っても全然していなかったから、今からやろうかな。
次の目的地がわかれば、進むことができる。
下ろしていた錨を上げて、あたしはゆっくりと前進していった。
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