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みんなが知ってる春木開 みんなが知らない春木開 第六章

死ぬ気の努力の積み重ねは着実に実り
少しずつ給料も稼げるようになり時は流れ
大学3回生になった。

大学生の方はご存知だろうが
'就職活動'に入る時期だ

大学を出たら、普通に就職しようと考えていた。いつかは社長になりたいけれど、 まずはある程度学んでからだな。
モテそうだし、ベンチャー寄りの広告代理店の入社 試験でも受けようかなと思い。
○イバーエージェントや
○通や博○堂にエントリーシートをせっせと書いていた。

深い考えもなく就活を始めたとき、
大学の就活対策の一環で、OBたちを訪問して
話を聞く機会があった。先輩方はいろいろな職業についていたけれど、最後はみんな同
じようなことを言った。

「楽しいのは学生のうちだけだよ。就職したら時間もなくなるし、遊べるのは今だけだからいまのうちにいっぱい遊んどきな」
その言葉に、強烈な違和感を覚えた。OBたちの言葉を言いかえれば、「自分の人生は、大学卒業してから下り坂。同じような人生を送るために、自分と同じような大学生活を送れ」ってことだ。恐ろしくない?

大手企業に就職したら歳をとるごとに経済的にも生活的にも豊かになっていくと僕が抱いていた薔薇色の人生と儚くもそれは違うものだった。

この人達と同じように働いていたら、当然同じような人生を送ることになる。まっぴらごめんだ。
危なかった。僕はこんなに面白くない道に進むところだった。じゃあどうすればい いか。考えてみると、答えはすぐに出た。


"起業だ。"


それしかない。何年も学ぶ必要なんてないんじゃないか。とりあえずやっ てみて、ダメならまた学ぶこともできる。少なくとも、これから社会に出る後輩に
「いまのうちに遊んでおけ」なんてカッコ悪いことを言いたくない。 そうして僕は、どんなビジネスをするのかもわからないのに、起業を決めた。


正直なところ起業するにあたり
一抹の不安を抱いていた僕は
大切な人に相談をしてみた。

まず大学の学校の先生
「せっかく安定した企業に就職も決まりそうなのだから就職しなさい。安定の道を取りなさい。」

母親
「起業なんかしなくていい。そんな不安定な道を歩む為に育ててきたわけじゃない。」

当時付き合っていた彼女
「就職しないなら別れる!起業だなんてうまくいかないに決まってるじゃん」


見事に皆に反対された。
その時決めた。

「起業しよう。僕を否定した人を見返そう。
例え100人中100人が反対しても僕が正解だったって思える人生を歩もう。何が正解かより何を正解にするか。選択の精度より選択を正当化する努力だ。」

僕は翌日
大学を辞めて
親とも縁を切り
彼女とも別れて起業を決めた。

"覚悟"とは退路を断つことである

全てを失って一からスタートすることにした。

何をするにも、

「でも親が、だけど親が、」
って言う人本当に理解できなくて
そもそも
親に反対されてやめるくらいの挑戦なんか
やったところでうまく行くわけない

やると決めたからには
誰が何と言おうと迷ってはいけない。
反対されることで、「見返してやりたい」という思いが強くなる。反対されればされるほど、達成したときの喜びが大きくなる。
あの時反対してくれてありがとう。
お陰で僕ら頑張ることができた。

起業すると
決めたもののやりたいこともなかった。
そんな時自分の仲間がネイルサロンの開業を夢見て頑張っていた。
今自分に夢はないけれど、仲間の夢を叶えることも自分の夢につながってくる。
そう 考えて共にネイルサロンを起業した。
僕にはこれといってやりたいこともなかったし、才能も特技もなかった。
もちろんネイルができるわけでもない。
でも人が持っていないものがあった。
そう、「信用」だった。

ネイルサロンを始めるといった途端「カイくんのお店なら行くよ」といってくれる女の子がたくさんいた。「春木の店ならうちのグループ店舗全員行かせるわ」と応援してくれるキャバクラの社長の方々もいた。
ネイルサロンオープンの日。開店と同時にお店はお客さんであふれた。いままで培ってきた信用が、お金に変わった瞬間だった。

「何の仕事が稼げますか?」
「どうやったらお金を稼げますか?」
本当によく聞かれる。
インスタのDMや講演会で、みんなツクツク ボウシのように同じ質問をする。メッセージを送ってくれたり、講演会に来てくれたりしている人たちだから、悪くは言えないけれど、みんな考え方が少し間違っている。

お金を集めようとしてもお金は集まらない。
お金を集めようとして集まるのは
疫病神だけだ。
人が集まるところにお金は集まる。
何の事業にしろ人を集めないことにはお金は集まらない。
Google もネットフリックスも、
お祭りもフェスも人が集まってるところに
お金は集まる。

また人が集まるのはその企業や サービスに信用があるからだ。

目に見えるお金を稼ぎたいなら、まずは目に見えない"信用"という価値を稼ぐことが何より大切だ。


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春木 開
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