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東京パラリンピック開会式で、「片翼の小さな飛行機」を演じられた和合由依さんが出演されているNHKドラマ「パーセント」の第二回を観た(第一回は身損ねた!)
障がいのある方にまつわるエピソードを、両親と自分に照らし合わせて観てしまう
ある登場人物が語る、交通事故で後天的に障がい者となった姪っ子さん
小さい頃から絵を描くことが好きで、賞などももらっていたその子に、リハビリになるのではと、色鉛筆を渡したら、「事故に遭う前みたいに描かれへんから二度と絵なんか描きたない」って泣かれた、という話
そして続く「どっかで前の姪っ子に戻ってほしいって思てしもたんやろな」という台詞
うちの母もずっと書道をしていて、でも認知症が進むにつれ、やめてしまい、その後ちょっとした署名などをする際も、思うような字が書けなくなっていることに苛立ち、何度も書き直していた
そんな母の姿を見ていたから、認知症が改善することを期待して、また書道をはじめることを勧める親戚に、先述の台詞のように、「前のように戻ってほしい」という、本人の意思や現状を飛ばした、今の母を否定するような一方的な願いを感じてしまったことがある
和合さん演じるハルが、「大変だね」ということばをかけられ「大変ちゃうわ、これがうちの日常」と、つっけんどんに返す
ハルちゃんは、勝手に引き比べて大変扱いされること(もしくは雑な同情?)への反発もあるのかな、と思うが、わたしもはじめ、「大変ですね」ということばには素直に「お気遣いありがとう」とは思えなかった
大変だと認識してしまうと日常を回せなくなりそうな気がしていたし、両親のことを大変扱いすることにも抵抗があった
今は少し余裕が出てきたので、「はい、大変ですー」と返すことはできる
そして「大変…」を言いかけて言い淀む方には「お気遣いありがとう」と思う
解像度の低い声かけにはっきりと違和感を唱えるハルちゃんはとても魅力的だ
丹念に積み上げられるそれらのエピソードに、ああ自分も我知らず失礼なことばを発していたことだろうと思うけど、そんなとき思い出す曲がある
ありとあらゆる種類の言葉を知って
何も言えなくなるなんて
そんなバカなあやまちはしないのさ
今夜は第三回の放送です