ウルトラ兄弟揃い踏み!/『ウルトラマンA』覚え書き(13)
帰ってきたウルトラマンこと郷秀樹(団次郎)、刑事くん(桜木健一)、柔道一直線(近藤正臣)とテコ入れ特別出演が相次いだが、子供たちにとって何よりうれしい特別出演は、怪獣とウルトラ兄弟。というわけで、第十三話、第十四話は、ウルトラ五兄弟揃い踏みの上に、超獣も三匹投入と、出欠大サービス回となった。
『ウルトラマンA』第13話/死刑!ウルトラ5兄弟
脚本=田口成光/監督=吉野安雄
前後編のお話を最初にざっとまとめておく。地上の北斗と南に、ウルトラ兄弟からサインが送られてくる。裏宇宙(なんでも光速を突破しないとたどり着けない場所にあるらしい)のゴルゴダ星に集合せよ、との命令。ウルトラマンAに変身してゴルゴダ星に行ってみると、すでにそろっていた兄たちは「エース、お前が呼んだんじゃないのか?」と不思議がる。もちろん、ワナだった。ヤプール星人はウルトラ五兄弟をゴルゴダ星に集め、冷気を浴びせて弱らせ(ウルトラ兄弟は太陽エネルギーで活動しており、寒さには弱い)十字架にはりつけにしてしまう。その間に、超獣バラバが地球で大暴れするという趣向だ(ゴルゴダとかバラバが新約聖書のキリスト磔刑の挿話から採られているのは言うまでもない)。
兄たちにエネルギーを分けてもらい、独り脱出して地球にたどり着いたウルトラマンAだが、ゴルゴダ星でかなり消耗していたせいか、バラバに歯が立たず、敗れてしまったところで、第十三話は終わり。
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