どんでん返しのリバーシ。
本屋に行く度にぼんやりと思うことがある。
もう帯に「衝撃のどんでん返し」って書くの止めませんか?という事だ。
あまりにも多いのだ。どんでん返し。
いや、どんでん返し自体は嬉しいのだ。それに出会いたくて本を読んでるみたいな所ある。
それを言わないわけにはいきませんか?いきませんよね。とてもわかります…!!宣伝のもどかしさ。
この宣伝の最大のジレンマは「衝撃のどんでん返し」の時点で、この本にはどんでん返しがあるんだってバレちゃう。もうこれがすごくもったいない。
勿論まずは興味を惹いて手に取って貰わなければ始まらないわけだから、担当者さん達の「この本を読んでくれ!!すげえからこの本をどうか!!」の熱い気持ちが迸った表現なのは伝わる。
実際に興味を惹かれて手に取ったこと多数。あれ?じゃあいいんじゃね?とも思う私。待つんだ。今回はもうちょっと掘り進めたい。
やはり読んだ時「うおおお!!」ってなりたいのだ。読み手は。思いもしなかった展開で「うおおお!!」ってなりたい。私は。
この「うおおお!!」体験をするにあたり、やはり最初に帯で「この作品にはどんでん返しあるよ!!」はちょっともったいなさが漂う。もどかしいよ!!なんとかならんかねコレ!!
ちょっと考えよう。
逆に「どんでん返しあるよ!!」って帯で伝えといて実は何もどんでん返しが無かったパターンはどうか?
大層びっくりはすると思う。
「え!?どんでん返しって帯に書いてあるのに、どんでん返し無かった!!」って。
でも多分詐欺になる。信用は無くなり、次からは買われなくなるだろう。私も自分で言っといて絶対買わなくなる。
なので、こう、帯用のどんでん返しの後に、さらにどんでん返しを仕込んでおいて欲しい。二重のやつを。
帯のどんでん返しで私たち読み手を釣っておいて、忍ばせた渾身の伏線でぶっ刺して欲しいのだ。ぶっ刺されたい、私は。
でもなんかもうありそうだな。なんか見たことあるかも。
「あなたは2度騙される」的な。
……書いちゃうよね。二重にある事。
いや~そりゃあ書いちゃうよね!!そんなすげえ作品なら!私だって書くよ。だって凄いもん。
じゃあもう、何回騙されるかわからん感じにして欲しい。
「どんでん返しのオセロ」的な。
オセロは商標あるか。リバーシはどうだろう。
商標あるんだろうか。特に調べずに進める。
「あなたはこの作品を読んでいたと思ったら作者とリバーシをする事になる」的な。
もうわけわからんな。わけわかんないけど私みたいな物好きはなんだそれ!と思って食い付きそう。
でもやっぱりわけわかんないな。
わかる宣伝文句を書ける担当者さん達は凄い。
↑…本来ここで文を終わろうとしていたのですが。
あのですね。唐突にこの文章書いてるときにあれ?と思い至った事がございまして。
私この数日#みんなの2000字ってふみーさんの企画に参加させて貰ってて、物語を3本書いたんです。
もう書いてる時は楽しくて楽しくて、皆さんが読んでくれるのが嬉しくて嬉しくて、ウキウキで公開してたんです。幸せな体験でした。
でも待てよ。と。
私この、全然知らん無職の物語を強制的に3本読まされるふみーさんの気持ち考えて無かった!!と思い至りまして。今。今更。
公開したこと自体に後悔は無いんですが。
こう、企画した方への配慮よりも自分の「読んで読んでこれも読んで!!」の気持ちばっかりぶつけてた事実というか、その部分を自覚して無かったのが激烈にお恥ずかしくて。ご本人に謝るのも違うから謝りはしないけど。そして読んでくださった方々には本当に感謝しかないし今も猛烈に嬉しい余韻があるのですが。
説明が難しい感情が渦巻いている。
これは念のために書いとくと、「そんなことないよ」系列の言葉が欲しいわけではないです。ただ私の中の問題で。
ギャアアアアってなってる。心が。顔真っ赤になってる。今。すげえ綺麗に気持ちがひっくり返ってる。今。この記事にピッタリ過ぎるからちょっともうこのまま書いとく。この勢いのまま公開しようと思う。
世の中にはこんな気持ちのどんでん返しもあるみたいですよ!!皆さん!!
でも企画には参加できて良かった!幸せだった!!感情がぐちゃぐちゃになってるけど!それはひっくり返らない!!
「うおおおおお!!!」
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