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味の記憶

朝起きて、会社について、一息ついて、お昼になって、外に出て、家に着いて、休みの日だって、毎日毎日わたしは「何食べよう?」と考える。

3食分でも1年で1000回以上。おやつを含めたら1300回近く、わたしは日々「何食べよう?」という問いに真剣に向き合っている。

1/1300なんて忘れるかもしれないのに。

でもね、覚えているのです。

久しぶりに会った友達と食べたモーニング
ホテルで食べるケーキは格別だとか
海の見えるカフェは最高
美味しいクレープ屋さんだからと寄ったのに
いつも味がわからないくらい緊張してたな
大好きな友達がいれてくれるコーヒー。
正社員登用されて喜んでたのはつい最近
1人寂しい日は大抵ホットケーキを焼いてる
鯛を釣って捌くという経験
家族みんなでピザを作るのは楽しい
大好きマリトッツォ!並んだなぁ。
イタリアの記憶を京都で食べれて嬉しかったなぁ
そう、去年もこうしてお祝いしてもらったんだった

何気ない普通の日の食事だって、
誰かと一緒に食べた日の会話だって、
1人で泣いたり寂しかったりめちゃめちゃな日の食べ物だって、

毎日毎日、色んな気持ちを抱えながら
自分の中で消化してきた。

でもいつだって「何食べる?」の選択に間違いはなかった。

私の味の記憶はいつも「美味しい」で満たされていた。色んな味付けがあるけれど、でもどれも美味しかった。

それが、元気に24歳を迎えられる何よりの証拠なんだろう。

わたしはもっと色んな味を知りたいから。
だから明日からの毎日も、きっと毎食真剣に悩む。

悩んで悩んで、また月日がたっても思い返せるような、そんな味の記憶を紡いでいきたい。

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