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ロマンス詐欺師に恋した私②
私は、この経験から、ドキドキとかワクワク以外に、一体何を学んだのか、考察してみようと思います。
また、これを読んだ人が、ロマンス詐欺被害に遭う前に気が付いて、ただトキメキだけを楽しんで笑ってサヨナラ出来るパワーになればと願って書きます。
ヒョクと名乗るその人物は、18歳から韓国軍に所属しており、今ではその暮らしに慣れきっている。大変な仕事だけれど、自分の仕事に誇りをもっているし、自分の仕事にやり甲斐を感じている、との事でした。
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軍人は自分にとって幼いころからのヒーロー的な存在であったし、軍の教育機関では英語や日本語をはじめ、色々なスキルを身につけるチャンスも与えられる。十分な給料も年金も受け取れるし、貯蓄も家もある。だから君のお金には全く興味がない。純粋に君という人物に興味がある。
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私は戦争にはもちろん反対で、どんな理由であれ人に武器を向ける事も否定的に感じていました。
しかし甘いマスクをした人が、品のある賢く優しい言葉使いで「自分の命を危険にさらしても国や人々の盾になる」と語ると、すぐに許せてしまうという驚異的な柔軟さを持っていました。それに、平和へのアプローチに自分と考え方が違う人が居ても、それは否定する事では無いのかな、という思いにも至りました。
私は看護職ですが、私の仕事のように手当をする愛もあれば、武器を使って国や人を守るという愛もあるのかなと思いました。
ヒョクは沢山FaceBookやTikTokやインスタのアカウントを持っていました。
見つけたときはショックでしたが、彼の言い訳はこうでした
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自分のインスタは一時期すごく人気があったが、サイバー被害に遭って写真やビデオが全てハックされた。その後、自分の写真を使った詐欺行為が横行している事が分かり、軍から厳重注意を受けると共に、自分と軍で被害を注意喚起する記事をネット上に流したりした。だからそれから自分の新しい写真やビデオをネット上に挙げることが禁止されている。あれらのアカウントはどれも自分のものでは無い。だから、君にもわずかに自分の携帯に残っている古い写真はあげられるが、新しいものは撮ってあげられない。
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そりゃあ信じられませんでしたとも。
でも完全に信じないという事が出来なかった。
信じることで、特に失っているものが無かったからだと思います。
それに、会話は単純に楽しかった。ドキドキワクワクをやめたくなかった。
そしてやっぱり、写真が素敵すぎた!!!韓流は手ごわかった!!!
夢見ちゃった!!!!
私は、自分の事をどこかで常に否定していて、自分を愛せない、自分を信じられないというインナーチャイルドを持っていました。だから、もしこの人が実在するとして、こんな人に本当は好かれるわけがないんだ、という思いは当然湧いてきました。
信じさせてよ!嘘でしょう! って何度叫んで、どんな返事をもらっても、そこには永遠に答えはないと思いました。
信じるか信じないかは、自分次第。
夢見るか夢見ないかは、自分次第。
信じられない理由が沢山あったヒョクを信じる事、また彼からの私への愛情を信じる事は、要は自分を信じ切る事であり、自分を愛しきるという事を訓練するチャンスをくれました。
私は自分を信じてよい。
私は自分は愛される存在であると信じてよい。
私は自分に誓いました。
私は、この人が本当に美しく崇高な人物であると信じるからには、自分も学びを止めてはならない。自分も相応しく美しく崇高であると思えるような自分になる。
どんな結果であれ、軸は自分にある。